第605話 契約成立と鬼畜な試練の塔
「今日はシュリちゃん(?)に会うついでに試練の塔に行ってくるね。」
「えぇ。私達はここを守るわ。」
「お願いね?」
「......お願いしますのキスが欲しいかなぁ?」
「え、えぇっ!?」
「あはは...冗談よ冗d───ぅえ?」
──ちゅっ...
「...おねがい」
「「ブフォッッ!!!」」
「すずーっ!?モネちゃぁぁんっ!!?」
この2人よく鼻血出すね...。私心配になっちゃうよ?あ、アリスこの2人のこと頼んでもいいかな?
「良いですよ。...その...えっと...」
──ちゅっ
「...これでしょ?」
「あぅ...は、はい...気をつけてください...。」
「うん。行ってきます!」
真っ赤になったアリスと別れて私は家を出る。今日も今日とてスタンピードは起きているが、昨日までの勢いはなく、様子見しているかのようだった。...きっと私が外に出てくるのを待っているのだろう。
そう思いながらレティシアさん達と戦った時の場所に向かってみると彼女はそこにいた。
「待ってたよアヤネ。返事を聞かせてもらおうかな。」
「...人殺しだけはしないから。」
「それはもちろん。じゃあ契約成立だね。時が来たら私が言うからそれまでは自己研鑽に務めておいてよ。」
「...言われなくとも。」
そういうや否や消えたシュリちゃん(?)。街を襲っていた魔物たちがどこかに帰っていくのをここからでも見える。シュリちゃんの姿をした何か...一体何者なのだろうか。
「...ひとまずなんとかなったかな。」
シュリちゃん(?)に言われずとも私は元から試練の塔に行くつもりだった。レティシアさんの反応速度にセレスティアさんの察知能力。それらを完璧に理解して使いこなせるようにしたい。
「...誰?」
私が試練の塔に向けて歩きだそうとした瞬間現れる反応。...シュリちゃん(?)がさっきまでいた所だ。
「にゃぁん。」
「...猫?」
私の足元まで寄ってきて足にスリスリ頭を擦り付ける猫。なんて...なんて......
「可愛いっ!!」
赤い猫は初めて見るけど可愛いなぁ...!でも連れて帰ったらすず達に怒られちゃう...うーん...ごめんね猫ちゃん...。
「元気でね...。」
「...にゃぁん。」
「わわっ!?」
私の体を登って頭の角の間に収まる猫ちゃん。
「にゃぁ?」
「えへへ...そんなに離れたくないの?仕方ないなぁ?」
もうすぐ試練の塔だから一旦頭から降りてもらって、しばらく待っていてほしいんだけど...餌はどうしようか...
「...マグフィッシュ...いや私の...でも...ぅぅ...」
「にゃん...」
「くっ、あげちゃう...!」
アンナさん曰くマグフィッシュは腐らないことで有名らしいので1週間分を取り出した木の板の上にドサッと置いておく。
「ちゃんと食べるんだよ?」
「にゃん。」
猫ちゃんの頭を撫でて試練の塔に入る。眩い光に包まれながら私は意識がなくなった。
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《焔森の試練の塔に挑戦者が現れました》
《特殊設定を確認──完了──》
《──プレイヤーネーム:アヤネ に状態異常:HPドレイン(極大)を付与──》
《アバター情報を記録中──記録しました──》
《環境設定──異常気象:超焔天下 設定完了──》
《環境設定──異常気象:盲目濃霧 設定完了──》
《環境設定──異常気象:竜巻 設定完了──》
《バトルシステム──最終決戦モード──》
《エネミー設定──データ収集中──》
《エネミー設定──完了──》
《レベル設定──計測中──》
《エネミーレベル設定──LV.780に設定完了──》
《ボスエネミーレベル設定──LV.900に設定完了──》
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《─》
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ボスレベル900とかいう鬼畜。それもこれも全てレティシアさんの反応速度とセレスティアさんの察知能力を少し理解してしまったが故ですね...。




