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第596話 ワンパンウーマン




「グガァァァッッ!!!」


「《オーシャン・ストリーム》」



───ザバン...ジュババババババババッッッッッ!!!!!



アリスに対して飛びかかろうとした巨大なワニの足元にこれまた巨大な青い魔法陣が浮かび上がる。そこから飛び出てきたのは大量の水だった。

それはワニを打ち上げる程の圧力で吹き上がり、天高くまで柱を伸ばした。


──ドヂャッッ!!


「グェッ...!」


自由落下で地面に激突したワニはそのまま絶命。周りで様子を見ていた小さなワニ達も逃げていった。



「ふふ...こんなものです...!」

「すごいねぇ...。」

「ほぇっ!?」


珍しくドヤ顔をするアリスの頭を撫でて先に進む。それにしてもアリスは本当に強くなったよね。天海魔法がそれほど強いのかもしれないけどそれでもそれを使いこなしているからアリスの実力でもある。さっきの巨大な水の柱もビックリさせられたなぁ...。



───キィィィンッッ!!


──ドゴォォンッッ!!



「...誰か戦ってますね。向かいましょうか。」

「そうだね。」

「今度は私たちの番だヨ!」

「うん!」



駆けていくアイリスとメルを見送りつつも私たちも小走りでついて行く。



「《パワフルチャージ》」



大剣を下段に置いて走っていたアイリス。無色のオーラを纏っていたそれは徐々に黄色味を帯びてきた。完全に力を貯めきった事を示す金色の光がアイリスを淡く照らす。



「...《リリース》!」


───ズガンッッ!!!!


「ゴゴゴ...ゴゴ」


瞬時にアイリスの何倍もの大きさになった大剣が振り上げられる。防戦一方だったプレイヤー達のパーティを襲っていた赤い石でできた魔物が脇下から肩に向けて袈裟斬りされ、胴体が分けられた。



「《クアトロブラスト》〜!」


───ズドトドドドドドドドッッッ!!!!


「グガァァァッッ!?」


次いでメルは風魔法...というには凶悪すぎる風を起こし、プレイヤー達の周りにいたワニ達を切り刻む。



「...なんか、みんな強くなったね...。」



もはや戦闘じゃなくて蹂躙するアイリス達に私は苦笑いし、尻もちをついているプレイヤー達の元に向かった。


「あの、大丈夫ですか?」

「は、はい...た、たす、助かりました!」



どことなく魔物に対して、というよりはアイリス達に対して怯えているようにも見えるがきっと気の所為だろう。アイリスたちは可愛いカラネ。



「それで...この魔物がレッドストーンゴーレムでいいのかな?」

「そうです!俺たち防壁に使う素材を集めに来たんですけどこの有様でして...。」

「いやぁほんと助かりましたよー!」

「それは良かったです。」



───────────


「それじゃあ後は頼みます!」

「はい。任せてください。」



さっきの人達には素材を持って先に帰ってもらって、私たちだけでレッドストーンゴーレムの素材を集めることにする。私も頑張らないとね。



「アヤネはやり過ぎちゃうので程々にお願いしますね?」

「それをアリスが言うの...?」



両手に天力を纏ってレッドストーンゴーレムに殴り掛かる。相手も気づいて両手を組んで振り下ろしてくるが力比べなら負けないよ!



───ズガァァァァァンッッッ!!!



両手どころか、上半身を木っ端微塵にしてしまった。



「...。」

「「「...。」」」



呆れたような目を向けられる私。し、仕方ないじゃん思ったよりも脆かったんだから...!



「...アヤネ...素材集めですからね...?...シュンとしてるのも可愛いですが...。」

「...はい。」



大人しく刀で戦います...。



まじなぐり...。

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― 新着の感想 ―
[一言] >まじなぐり...。 今のはマジ殴りではない、普通のパンチだ。
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