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第552話 決着




───ギィィンッッ!!!ギギギィィンッッ!!



何度か打ち合っては離れ、離れては打ち合ってを繰り返しているとふと視線を感じた。感じた方を振り返ってみるとそこには座ってお茶を飲みながらこちらを観戦している3人の姿が...ん?3人?


すずとモネちゃんと...え、なんでハヤシ=サンもいるんです...?


もう1人の方はどうしたんです...?いやそうじゃなくて、敵同士なのになんでお茶飲めるんですか...?



「頑張れあや〜!」

「頑張ってくださいアヤネたん!」

「本当に凄いわね...私あんな子に喧嘩売ろうとしてたのね...。」



戦いに集中しなきゃいけないから会話は聞き取れないけど後ですずとお話しないとね。



───ッガァァァンッッッ!!!


──ピシッ...!


「「っ!」」



今、変な打ち合い方をした。そのせいで私が聞きたくない音が出てしまった。しかし、私の刀は依然として紫色のオーラを纏っているだけ。ともすれば相手の大剣にヒビが入った事になる。



「やり過ぎちゃった、かも。」


「う、がァァァッッ!!!」


───ヒュッ!!キィィンッ!


慌てて大剣を逸らし、距離を取る。あとで謝罪とお詫びに大剣を造らないとなぁ...。



────────────


『『...。』』

『ブラキじゃさん...。』

『...なんじゃ?』

『...刀って凄いんですね。』

『そう言うと思ったが、刀は脆いのじゃ。数度打ち合っただけですぐに刃こぼれするし、横から叩きつけようならばすぐ折れる。...これを聞けばアヤネの刀が...それどころか造る武器全てが業物なんだとなるじゃろう。しかし、いくら強い武器と言えど変な使い方をして強い負荷を掛ければすぐ使い物にならなくなる。つまり、アヤネの実力も化け物なんじゃ。』

『それはまぁ...なんとなく想像はついてます。』




────

──────

・改めてアヤネたんの強さがわかったわ

・草

・実力全サーバー1位説あるな

・同じサーバーの人達可愛そう

・可哀想は可愛い

・これでチート使ってないは信用できねぇ...笑

・チート使ったら世界監視AIにbanされる。

・人力チート

・実際耐久はどれだけあるんだ...まだ刃こぼれすらしてないぞ

・俺生放送見終わったら空島に行くんだ...

・は?

・は?

・は?

・───

──────

────



『コメント欄の皆さんもアヤネたんの凄さを分かってるみたいですね。空島行きたい人は諦めてくださいね。』

『行けたとしても作ってもらえるかどうかは別じゃがな...。っと決着がついたな。』



───────────────



───ズパンッ...!



──キンッ...



「が...ぅ...。」



白目を剥いていたリーダーさんが一周まわって黒目を剥いて倒れる。そのまま光となったリーダーさん。それにつられるようにお茶を飲んでいた林さんも光となって消えていった。



...結局最後まで刃こぼれしなかったな。



黒い刀身に紫色のオーラ。まるでオーラが刀身を守っているように思えるよね。...実際そうなのかもしれない。



「あや!凄かったわ!」

「凄かったです!興奮しました!」

「うん。ありがと。」

「それで、地図を見る限りだとここが範囲の中心みたいね。」

「じゃあここで待とうか。」

「そうね。」

「私罠の整備しますね。」

「私も刀の整備しなきゃ。」

「私はシールド張っておくわ。《サンダー・シールド》」



すずがシールドを張ったのを尻目に見て私は手拭いをインベントリから取り出す。軽く払ったとはいえ少し血や脂が残ってるから拭わないとね。



生放送のコメント欄は民度によって善し悪しが変わりますよね。

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