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第538話 ウルトラソード




「...んん...。」



...いつの間にか寝ちゃってたみたい。まだ眠たい目を擦って周囲の安全を確認する。



「範囲はまだかな?」



地図によるとまだまだ縮小範囲は広大だ。残りの人数も半分を超えたぐらい。あまり動かない策を取った私だけどこれはこれで暇だなぁ...。




──ズドォォオオオオオオンッッ!!!



「うひゃっ!?」



ボーっとしていると突然近くから爆発音が聞こえてきた。それに伴ってたくさんの木が折れて倒れる音も聞こえてくる。言わずもがな戦闘だろう。



「...見学しよ。」



まぁもしかしたら参戦するかもしれないけどね。



─────────────



──とある男side



「ふんぬぅっっ!!!!」



───ズガァァァァアンッッッ!!!!



「ぐぁあああああああっっっっ!!?!?!」



自慢の超大剣を振り回し、敵を叩き切る。大きさだけならこの世界で1番大きいと言っても過言じゃない大剣は一見すると簡単に避けられると思うだろう。しかーし!俺はSTRを鍛えに鍛えまくった!その結果普通のプレイヤーが片手剣を振り回すのと同じように振れるようになったのだ!



「はっはー!!お前らの実力はそんなもんかぁぁぁっ!?!?」



見た目普通の人間が全長5mを超える大剣を振り回す絵面は中々面白いだろう。言うなればカ〇ビィのウルトラソード的な?




「クソっ...下手に近づくと死ぬぞ!」

「分かってる!!近距離職は魔法使いを守れ!魔法使いは気にせず攻撃だ!」

「「「「「おう!!!」」」」」



「チィっ!何も振り回すだけが芸じゃねぇんだよォッ!!!」



正直遠距離からチクチクチクチク攻撃されれば流石の俺もキツい。しかし、逆に言えばキツいだけで対処できない訳じゃない。



「《超大剣・キョダイカリバー》!!」



元々デカかった剣をスキルでさらに巨大化させ、回転斬りをする。周囲の木々も簡単に切り飛ばされていき、敵も逃げ惑っている。近距離職達には簡単に避けられるが、魔法職達は避けられず、俺の剣の錆となった。



「あとはテメェらだけだぜぇっ!?」


「っ...敵は1人だ。俺が防ぐからお前たちは何とかしてくれ!」

「「「了解!」」」



敵の拳士の言う通りだが、チームメイトはいないのか...だって?いるわけが無い。仲間がいるとこの剣の本領が発揮できないからな。...別に友達がいないとかそういうのじゃねぇからな。...ホントだぞ?



「しかしまァ...武器無しで俺の剣を受け止めるたぁいい度胸じゃねぇか!ならば死ねぇッッ!!!《巨大微塵斬り》!!」

「《反射神経増幅》《火事場の馬鹿力》《筋力増強》《腕脚力増強》《拳耐久上昇》────《拳術・真剣白刃取り》ィッッ!!!!!」



────ガァアアアアアアアアアンンッッッ!!!!



「馬鹿なッ!」


「今だやっちまえっっ!!!」

「オラ死ねぇぇっっ!!」

「うぉおおおおお!!!!」


「く、クソがァァァっっ!!!」



剣がピクリとも動かない。完全に敵の拳士に受け止められてしまった。このままでは無防備なまま敵のリンチで死んでしまう。



あぁ...ここまでか...



でも...久々に暴れられて楽しか────



───ズバンッ!!



「...え?」



閉じかけていた目を再び開けると俺に斬り掛かっていた男たちの首から上が切り飛ばされていた。それはあの拳士も同じ。



「なに、が...?」


「ちょっとピンチだったから助けさせてもらったよ。」


「っ!?」


「迷惑だったかな?」



いつの間にか俺の後ろにいた女...の子が首をこてんと傾けていた。その手には血みどろの刀が握られている。つまるところコイツがさっきのヤツらを殺したということで...。



「...何が狙いだ?」


「珍しい武器だったから私と勝負して欲し───」


「ヤなこった!!」


「あ!ちょっと!」



俺でさえ知覚できない攻撃をしたやつと戦う?嫌に決まってるだろ!逃げるが勝ち!






「...多分あの人は最後まで残りそうだよね。」




1人ぽつんと残された少女は刀の血を拭いながらボソッと呟いた。



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