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第530話 出陣




「...よし。準備完了。」

「あや?またその姿なの?」



私は黒の外套を身につけ、目隠しで口元を隠した姿になっている。そして龍の角も翼も尻尾もない。つい最近、ダルニア国に攻め込んだ時のスカーレットの人型となっている。スカーレットに頼んだけど、この姿は普段の姿と違和感が全くないから不思議だよね。



「すずがチームリーダーになるからね。目立たないように変装して陰ながら守るから!」

「そ、そう?」

「うん。選ぶスキルは《隠密》かな。私が1番使えるって思ったスキルだからね。」

「私は強制的に《チームリーダー》なのよね。でも私の種族特性とこのスキルは結構相性が良かったりする?」

「たしかに!数百回の攻撃を受けてようやく体力が無くなるすずに1分間で味方が蘇生できるスキルは強いんじゃないかな?」

「モネちゃんはどうするの?まずモネちゃんの戦い方とか見たことないからあれだけど。」

「私はですねー...《狙置》です!」

「罠魔法とか持ってるの?」

「はい!私、生身では戦えないので、罠を設置して素材集めとかしてるんです。チームのために《魔法地図》とかも考えたんですけど、やっぱり戦えずにお荷物になるのは嫌なので。」

「なるほど...。」



「3人とも頑張ってください!私たちは試合を見ることができないですが...応援はできますから!」

「私も応援しております。帰ってきたら魚の塩焼きでも並べておきますので。」

「頑張ってね〜!私はアイリスと一緒に過ごすから!」

「そ、それは言わなくても良いの!...その3人とも頑張ってね?」


「うん行ってきます!」

「行ってくるわ。」

「いってきまーす!」



こうして準備の終えた私たちはイベント専用のサーバーに転移したのだった。



───────────────────


広場に着くとブラキじゃさんの声が響いてくる。色々な説明をしていたみたいだ。私たちはちょっと準備に手間取ったせいか若干遅れてきたけど、なんとか始まる前に来れたみたい。



『───転移される場所は完全にランダムじゃが、クランメンバーが離れることはないから安心するといい。それじゃあ始めるぞ。カウントするから皆も一緒に数えてくれ。10...9...8.........』



「「「「「「『3!...2!...1!!』」」」」」」



『スタートじゃ!!』



広場で待機していたプレイヤー達が一斉に光の粒となる。ランダムで転移した私たちの初期地点は...



「山?」

「そうねぇ...それも結構高い山ね。」

「しゃ、しゃむい...。」

「あはは...モネちゃん薄着だもんね...。これ着る?」

「いいいいいいえっ!大丈夫です!......スズカさんの圧がすごいや...。」

「何か言ったかしら?」

「ナンデモゴザイマセン。」



───ダダダダダッ...!



「いたぞ!本当にその配布スキルすげぇな!」

「うぉ!スズカさんじゃねぇか!それに...誰と誰...?」

「ここで倒せば俺達も有名に...!!」



仲良く話し合っていたら沢山の足音が聞こえてきた。そちらに目をやるとそこには10人の男が様々な武器を持って包囲網を作ろうとしていた。



「かかれぇっ!!狙うはスズカさんただ1人!!」

「「「うぉおおおおおお!!!!」」」


「やらせないよ!《隠密》」



────スパパパパパンッッッ!!!



《隠密》で姿を消し、背後から鎧の隙間を縫って肉体を断ち斬っていく。これだけでは大ダメージを負わせても死ぬことはない...はずだったが、《隠密》の効果で2倍の追加ダメージが与えられるからか斬られたプレイヤー達はみんな死んでいった。



「ど、どこだ!?ぐああっっ!?」

「り、リーダー逃げがはぁぁっっ!!」

「ち、《チームリーダー》!」



残ったチームリーダーらしき人物が我先にと《チームリーダー》の無敵を使って逃げていった。


「あや!」

「うん!」



逃げていった人を気付かれないように追跡していく。必死で走っていった男は小さな洞窟に入るとホッと一息ついた。



「...安心するのは早いんじゃないかな?」

「ひぃっ!?」




───ズバッッ!!


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[一言] 手を出す相手間違えたな....
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