第525話 激しめ
「あ、あや!」
「すず!ここにいたんだね。」
「うん。ちょっとアリスとハルカちゃんと話してて。」
「何話してたの?」
遺跡の方に向かうとちょうどすずが出てきた所だった。すずを連れてくるってモネちゃん達に伝えたのでこのまま引き返す事にする。
「アップデート情報と次のイベントについてだね。クランが作れるようになるみたいよ。」
「くらん?くらんってあれ?ジークさん達が作ったっていう...」
「うん。でもNPCキャラクターがそのクランに入れるかどうか分からないんだよね。詳しい情報はまた後日出るらしいし。」
「そうなんだ...。」
「それと今度のイベントはクランPvPがメインになるみたい。だから作るかどうかあやと相談しようかなって。」
「うーん...。」
情報が出てないからあれだけどもし仮にこの世界の住人がクランに入れないとしたら作ったとしてもクランのメンバーは私とすずぐらいになる。イベントに参加しても...だよね...。
「情報が出るまで保留...かなぁ...。」
「やっぱりそうなるわよね。それであやはどうして私を探しに来たの?」
「この島に来客が来たんだよね。だから一応呼ぼうかなって。」
「なるほどね。...女だったりしないわよね?」
「え?女の子だけど...何かダメだった...?」
「はぁぁぁ...。」
わざとらしく大きなため息を吐かれた。なんでダメなの...?まぁいっか。
「モネちゃんって言うんだけどね。その子機械にすっごい強いみたい。さっきもドールスさんに会わせてみたんだけど話が合うみたいで私そっちのけで話してたんだよねー。」
「ふーん...なら大丈夫かしら。」
「何が大丈夫なの?」
「なんでもないわ。それよりアイリスとメルも鍛治場にいるの?」
「うん。ドールスさんがアイリスのメンテナンスしてくれてるからね。メルは傍で見守ってるよ。」
「目を離したらすぐどこか行くからねあの子たち...。」
「あはは...もう誘拐されないように一緒にいてあげないとね...。」
アイリスとメルとは情報屋に行ったあと合流した。なんだか解剖されそうになったそうだけど傷1つなくて良かった。それとメルからはオリハルコンでできたドリルをもらった。アイリスの体を傷つけようとしたドリルだし捨てようかとも思ったけどやっぱりオリハルコンは希少なものだからあとで溶かして塊にする予定。
「ただいまー。」
「あぁおかえり。」
「百合カプてぇてぇ...!これで心置き無く死ねるっ!!」
「えぇ!?」
鍛治場に帰ってくるなりモネちゃんがいきなり死ねるとか言ってくるので当然止める。あとゆりかぷって何?あ、てぇてぇは前にも聞いたことがあったから分かるよ。あの後調べたから。たしか尊いって意味だよね。モネちゃんが言いたいのはゆりかぷが尊いってこと...結局よくわかんないや。
「こういう事よあや。」
「んぇ?」
──チュッ...
「はわっ!?!!?しゅじゅなにしてんの!?どーゆーこと!?」
「まだ分からないのね。まぁいつかわかる時が来るわよ。」
「んぐぐ...。」
だからって人前で頬にキスしなくてもいいじゃん...。
「あふん...。」
「モネぇぇぇ!?」
私が顔を真っ赤にして怒っているとドールスさんの叫び声が聞こえてきた。すずと2人揃ってそちらを向くとモネちゃんが鼻血を出して倒れていた。いつぞやのすずを思い出すなぁ...。第1回イベントですずと戦う時に鼻血出して倒れたの今も覚えてるよ。
「あれは忘れてちょうだい...。」
「えへへやーだ。」
「またキスされたいの?」
「ひぇっ...。」
口に指を当てられる。すずのキスはその...激しいからその...遠慮しておきます...。




