第489話 つよさ
ジークさんが連れて行かれたので私たちも街に戻ることにする。とはいえさっきも言った通りジサーリスでやりたい事は大半が終わってしまったため次の街に行く準備をしに戻るって感じだね。ジサーリスは観光するためにある街だったね。
「準備できた?」
「うん。」
「できました!」
「もちろんです。」
「できたよ〜!」
「できタ。...っていうかメルはいつまで猫耳付けてるのヨ...。」
「え〜?だって気に入っちゃったもん!」
「はぁ...。」
私たちはすずの買った家を出て、この街の北門に向かう。しかし、水上アスレチックイベント直後の影響か人がたくさんいて中々進めない。
「暇ねぇ...。手繋ぐ?」
「へ?...うん。」
唐突に言われてびっくりしたけど、すずと手を繋ぐと幸せな気持ちになれるから喜んで手を繋ぐ。思えば久しぶりにすずと手を繋いだなぁ...。
「ず、ずるいです!私もアヤネと手を繋ぎたいです...!」
「ん、いいよ?」
こうして私は左手にすずの手を、右手にアリスの手を...と両手に花を持つことになったのだった。ちなみに2人とも自然と恋人繋ぎしてくるんだけどなんだか照れちゃうなぁ...。
『...親子みたいねぇ。』
『...そうだね。お母さんとお母さんと娘みたい。』
「むぅ...。」
声的に右後ろ、約2m程の位置から聞こえてきたその言葉に私は少し悲しくなった。どうせなら恋人だって認知してほしいなぁ...。
「っ...い、いつになくあやがデレてる...!?」
「アヤネが可愛い...!」
「...。」
私だって好きで背が低い訳じゃないもん。まだ第二次性徴期来てないだけだもん。絶対ぐらまらすな女性になるもん。
っとそうこうしているうちにようやく北門に着いた。これで伸び伸びできるね。と、簡単な手続きを済ませて外に出た。
「どうにゃん?猫のまねできてるかにゃん?」
「...うるさいヨ。あっち行っテ。」
「にゃぁん...。アンナさ〜ん!」
「はい?おぉよしよし...メルさんは立派な猫ちゃんですよぉ(?)」
「なぁぉぉ...。」
「くっ...。」
歩いている途中でメルとアイリス、アンナさんが変なことになっていたが笑顔が絶えず、楽しいものだった。
「《サンダー・シールド》!」
「《ホーリー・プロテクション》!」
「グルルルルッッ...!!」
「フシャァァアッッ!!」
────バヂヂヂッッ!!!
────ガギィィンッッ!!
魔物の気配に気づいた瞬間の反応が2人とも良くなっている。...私は2人に手を握られてるから参戦できないけど。
「《サンダー・フリーズ・ストライク》!」
───バヂヂヂッッガチンッッ!!
「グラァァア────!!??!?」
「《ホーリー・インパクト》」
───ズガァァァアンンッッ!!
「フニ゛ャ゛ァ゛ァ゛ッ゛!?」
「おぉ...2人とも強いね...。」
「ふふん!あやを守るためよ!」
「私も日々精進してますから...!」
「私もお嬢様を守るため...強くなってますよ。」
確かにアンナさんは私たちを守れる位置に陣取って防御魔法が崩れた際にいつでも防御できる姿勢を保っていた。みんな強くなったねぇ...。っとまだ魔物が...
「「「キシャァアッッ!!」」」
「私も強くなったよ〜!《ブロウ・テンペスト》!」
────ゴォオオオオオオオオオオオッッッッ!!!!!
「「「ギヂャァァァァッッ!??!?!?」」」
「──《一刀両断》!」
────ズババンッッ!!
「「「ヂュゥゥゥッッ!?!!?」」」
とてつもない轟音を立てながら巨大な虫型の魔物がメルの風魔法によって巻き上げられ、それをアイリスが空中で真っ二つにする。やっぱりこの子達連携が凄いよね。...仲があまり良好じゃないのが謎だよね。




