第473話 と見せかけた番外編的ななにか。
「「「ヴァァアアア...!!」」」
「《パニッシュメント》!」
──カァッッッ!!!!ズドォォオォオオンンッッ!!
「「「グガガァァア!!!!!」」」
街中を走り回りながらカボチャの頭をしているゾンビ達をアリスがあのカボチャ狼に使ったスキルの簡易版を使って倒していく。
一撃で倒れていくから見ていてスカッとする。ちなみに私は身体強化魔法を皆にかけて手助けしている。さすがに何もしないのもアレだからね...。
今日はアリスが大活躍だね。
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──Trick or Trick side
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『...これはこれはいい素体ですな。』
『だろう?ちょうど新しい体が手に入ったからこれで試してくれ。』
『任せてくださいよ。必ずや成功させますよ!』
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『は、はは...ははははは!!!成功だ!ついに...魂の抽出に成功だ!!!』
《私は...?》
『おぉ個体番号231:────よ。起きたか。』
《貴方...は?》
『私の名などどうでも良いだろう。』
《ここはどこ?》
『ここは第4研究所。魂の抽出を行う場所だ。個体番号231よ。お前は自分の情報を覚えているか?』
《けんきゅじょ?私...?私は...三浦 虚...7歳だよ。》
『そうか...記憶はちゃんと保持している、と。その他に覚えていることは?』
『私は...』
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『...それで。最後に。』
《...?》
『また生きたいか?』
《いきたい...?もう私死んじゃったのに...?また...生きれるの...?》
『あぁ...。だが、もう親...お父さん、お母さんには会えなくなるがな。』
《...そっか...いいよ。私...もう1回生きてみる!》
『...その意気だ。では新たな体を作って...
───セカンダリア・オンラインに送ろう。』
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【私の名前は...Trick or Trick...。断じて...断じてミウラウツロでは...ナイ...。】
眼下に広がる赤い炎の海を見ながらそう呟く。最近夢によく出てくるミウラウツロという人間。幼いながらに何かにぶつかって死んだのは同情するが、私の夢に現れないでほしい。私は...関係ない...から。
「トリックちゃん。」
【誰だ。】
「はぁ...やっぱりあやの言った通り忘れてるわね。」
【はぁ?なんでもいいけど...考え事してる時に話しかけられてウザイから死んでもらっていい?】
───ドクン...ドクン...
【死ね】
「《サンダー・ウォータ・シールド》」
───バヂュンッッ!!!
私の不意打ちが見事に防がれた。よく見るといつぞやに見たあの龍人と同じ気配がする。あの化け物を倒す前にコイツらで準備運動といこうか。
「《マルチプル・サンダー・マイン》《サンダー・ビーム・ストライク》!」
【《リフレクション》】
───バヂヂヂヂヂッッッ!!!!
あの銀髪女の魔法を私の魔法で跳ね返す。せっかく色々して魔法を強くしたのに全部跳ね返されて残念だったねぇ?
【ん?】
「《サンダー・コントロール》」
跳ね返した魔法が再びこちらに向かってくる。当たるまで追尾してくるのか...?
【ウザイなぁ...《ゴースト・ハンド》】
──ガシュッッ!!!
感覚が無いゴーストの手で相手の技を掴んで握りつぶす。最近戦ってこなかったし、色んな技を使おうかな。




