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第467話 時魔法




「...貴方は敵ってことでいいの?」

「まぁそうなりますね。我らイベント強行部門の仕事ですから。」

【イベ...?】



コイツらは何を言っているのだろうか。私はこの女に抱きしめられるだけで何もできず、話に介入することもできない。すごいムカつく。



──ギギギギンッッ!!



「...殺意高いですね。」

「それを平然と防ぐアヤネさんに私は軽く引いてます。」

【...。】



このアヤネという人物は一瞬で眼前に現れたナイフを掴み、続くナイフをそれで全て弾いたのだ。しかも私を抱きしめたまま。そして、飛んでくるナイフに私は...気づけなかった。



「ちょっと待っててね。」

【...ぅん。】



いや何が「うん」だよ。こいつは敵だろ?なんで素直に従ってるんだ私は...。まぁ...コイツらの戦いを見てやってもいいか。



「私はね。上から強いスキルを貰ってるんですよね。気になりません?」

「そうですか。別に気にはなりませんけど...。」

「まぁ使うんですけどね。《時魔法:タイム・オブ・マイ・ワールド》」



───ドゴンッ!!



あの男が何かの技を使ったと思うと、突然アヤネが前のめりに吹き飛ばされた。アヤネは受け身を取ってすぐに体勢を建て直したが、何が起こったのか分からないといった顔をしていた。私も分からない。1つだけ言えるとしたらアヤネが吹き飛ばされる前に背後にあの男が現れたから瞬間移動系の技か?



「...時を止めるスキルですか?」

「っ!?...よく分かりましたね。まぁ分かったところでどうすることもできないでしょうけど。」

「《刀堂流刀術・奥義:次元斬》」

「そのスキルは今までにも何度も使ってますよね。だが、それは()()()()()()()()()()でしょう?時を止めてしまえば何もでき───!?」



─────!!



あの謎の時止め男が仰け反った体勢で硬直しており、その背後には変な武器を振り切った後のアヤネが立っていた。



何が起こった...?


光になっていく男を呆然と見届けた私はあの男を殺したアヤネが近づいてくるのを震えながら見つめていた。



─────────────────


──アヤネside



「《時魔法:タイム・オブ・マイ・ワールド》」



───ドゴンッ!



「ぐっ!?」



背後から突然攻撃される。瞬間移動みたいな技かと思ったが、時魔法と言っていた。時間に関する魔法だろう。ならば時を止めるみたいな効果があると思う。



「...時を止めるスキルですか?」

「っ!?...よく分かりましたね。まぁ分かったところでどうすることもできないでしょうけど。」



やっぱり合っていた。それならば...



「《刀堂流刀術・奥義:次元斬》」



私も時の世界に入ればいい。簡単に言うと、時を止めて攻撃するということは自分以外の時が止まった世界に存在しているということ。つまり、別の次元にあの男はいるということ。ならば私も空間を斬ってその次元に入ってしまえばいいのだ。



「は、ははっ...バケモンかよ...。そのスキルヤベェな。」

「そうですか。」



私と男以外の時が止まった世界で私たちは睨み合う。この男は時を止めるスキルがあれば誰にだって勝てると思っていたようで男の言う()からは他の戦闘用スキルを貰っていないようだった。



ちなみに私の次元斬は長距離移動のために生まれたという背景があるが、その裏にはこういった時を止めるような相手にも対応できるようにという背景もあるのだ。



「...今度はたくさんスキルを貰ってきてください。」


───スパンッ!!


「ふっ...そうするよ...かはっ...!」



男が光となって消えたあと、私は震えているトリックちゃんの元へと向かったのであった。



今回はあっさりめ。次に戦うことがあれば...激闘になりそうですね。


それと明日明後日(11/22、23)の投稿を休ませていただきます。本当にすみません...。課題が多いんじゃあ...。

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― 新着の感想 ―
[一言] 更新頑張って下さい。 一切の感情の籠もっていない虚ろな瞳で虚空を見つめていて、最初から感情というものが無いような無表情で、一切の感情の籠もっていない抑揚のない冷たい声で呟きながら、ひたすら…
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