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第464話 サンドイッチ




『ぐすっ...うわぁああああんっ...!』

「よしよし...もう大丈夫だから...。」




現在私はカボチャを被った泣いているトリックちゃんに抱きつかれながら、その頭を撫でていた。どうしてこうなった...?




──────────

───────



「今年ももう僅かねぇ...。」

「そうだねぇ...。」

「あやは冬休みはどうするの?」

「私?私は〜...お父さんの手伝いかなぁ...。そういうすずは?」

「私は手続き...こほん...少し勉強しようかなって。」

「手続き...?勉強って今もしてるよね?」

「そういう勉強じゃなくてね。まぁ私のことはいいわ。冬休みに入ったら2人だけでどこかに行かない?」

「うん。いいよ?でも2人だけって大丈夫?」

「...2人きりは嫌なの...?」

「いや嬉しいけど...私たち2人とも方向音痴なわけで...。」

「うーん...どうしよ...。」

「あ、雪華ちゃんはどうかな?」

「せ、雪華は...ちょっとね...。」




曖昧な感じで濁すすずに私は疑問を抱いたが、雪華ちゃんなら方向音痴じゃないし一緒にいて楽しいと思うんだよね。



「...うん。まぁあやがそういうなら...。」




といつも通り学校から帰ってきていつも通りゲームにログインするとなぜかカボチャが私の胸の上乗っていた。


不思議に思って起き上がると私の背中に小さな手が回されていたことに気がついた。




「トリックちゃん...?」

『ん...ぅ...?』



しょぼんとした顔のカボチャと私の目が合う。そしてだんだんとその顔が歪んでいき...



『ぅ...ぅう...うわああああああんんっっっ!!!』

「えぇええええ!?!?」



私の顔を見るなり泣き出してしまった。なんで!?



『ひっぐ...ぅぅ...勝てながったよぉ...!』

「へ?ぁ、ぁあ...。」



そういえばトリックちゃんって七大罪のペパポペルに戦いを挑みに行ったんだっけ...。ああ...負けちゃったのか...。




「まぁ...七大罪は強いからね...。」

『うぅぅ...。』



なんだか泣き虫なトリックちゃんは可愛いな...。なんというか...こう...守ってあげたくなるような...?




「うーん...。」




それはそうとして、どうやったら泣き止んでくれるのかなぁ...?私こういうのは苦手なんだよね...。そして、恐らくすずも苦手...。できそうなのはアリスとかアンナさんぐらいかな...?




「ちょっと待っててn──」

『やだっ!』



───ひしっ!



私がトリックちゃんを引き離してアリスを呼びに部屋を出ようとしたら、後ろから抱きつかれてしまった。可愛い。...じゃなくて。



「ちょっとみんな呼んでくるだけだから...ね?」

『やぁー!2人がいいの!』

「うぅぅ...そっかぁ...。」



可愛いけど...可愛いけど私一人じゃ収拾がつかないんだよね...。でもまぁ...少しだけなら...



「...分かった。しばらくはこのままでいよっか。」

『っ...うん!』



私は諦めてトリックちゃんと向き合う。


なんだろう...最近トリックちゃんと触れ合ってばかりな気がする...。すずとも触れ合いたいなぁ...。とそんなことを考えていたら



「呼・ん・だ?」

「ひゃぁあっ!?」




突然後ろからすずに抱きつかれる。



「すず!びっくりするからやめて!?」

「あはは!ごめんね?あやが私を呼んだ気がしてね。」




そうは言うもののすずは私に抱きついて離れようとしない。今の私はサンドイッチの中の具だ。どうしよう。動けない。




カボチャ被った金髪美幼女と巨乳の銀髪美少女に挟まる龍人美幼女。

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