第462話 実質番外編的な
『ありがとぅ...ありがとぅ...。』
「う、うん。と、とりあえずその口閉じた方がいいんじゃないかなぁ...?」
『うん!』
お菓子を食べたことで復活したのか、頭には微笑んでいるカボチャの姿があった。お腹に開いている巨大な口も相まってまさにホラーだ。...もうすずが気絶しそうじゃん。
『これで元気100倍!あんのペパポペルとかいうやつなんて今の私にかかれば余裕のよっちゃんだぜーっ!!』
「...ギャップすごすぎでしょ...。」
「...そうね...。」
闇に消えていくトリックちゃんを見送りながら私は今にも倒れそうなすずを支えて椅子まで向かったのであった。
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『むっふっふ...。』
今の私はサイキョーだ。なにせアヤネとスズカが集めてくれた無数のお菓子を食べたからねっ!実は私はお菓子による自身の強化ができるのだ。その強化倍率はお菓子ひとつにつき体感1.1倍!無数にあるのだから実質無敵!
それに伴って私のスキルも強化されている。そう!私はランダムじゃなくて自分の意思でそこに飛ぶことができるようになったのだ!そして私のとっておきの切り札...《Trick or Trick》もあのペパポペルに使った時とは違ってサイキョー化している!つまり...
『この勝負...もらったよっ!!』
「あらぁ?また来たのかしらぁ?」
『カボチャの恨みっ!晴らさせてもらう!』
「ふぅん?...ならば今度は逃がさないわよ。」
私のカボチャは私の命の源...。それを容易く斬り飛ばしたこのペパポペルは生かしちゃおけねぇ!七大罪だからなんだ!虹色王だからなんだ!私ははろうぃんの女王だぞぅ!!
「ん?ふふっ...確かに強くなってるみたいねぇ?」
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【名前】Trick or Trick《BOSS》LV.1031 状態:サイキョー
【弱点】なし
【苦手属性】なし
【説明】音もなく背後から対象に忍び寄ってお菓子を要求する魔物。その日の気分によってその対象を殺すかどうかを決定するが、お菓子をあげないと大抵殺される。だが、仮にお菓子をあげたとしてもこの魔物のその日の気分が優れていなかった場合、殺されることもあったりなかったり...。何はともあれ、出会ったらとりあえずお菓子をあげよう。
お菓子メーター:2,296,397・・・状態異常:サイキョーにし、全ステータス×229する。
サイキョー:気分が高揚し、相手を攻撃すると自身の体力を少し回復する。
HP:9,547,224/9,547,224
MP:4,875,996/4,875,996
STR:1,973,425
VIT:1,223,568
DEF:1,124,111
AGI:1,323,774
INT:1,112,510
DEX:1,397,653
MND:1,315,524
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「なんてデタラメなのかしらねぇ?」
『ふふんっ!御託はいいから早く戦おうぜーっ!!はぁっ!!』
───パァンッ!!パパァンッッ!
殴る度にソニックブームが起きる。ペパポペルもなんとか対応しているみたいだけど、少しずつ傷が付いてきているようだ。ふふふっ!あはははははっ!!カボチャの恨みは怖いぞぅっ!!
「...ん〜?力はそこまでのようねぇ?」
『なっ...!』
まるで赤ちゃんを見るかのような顔でペパポペルは私の攻撃を受けていた。むっかぁ...
『防戦一方のお前に何ができるって言うんだ!!』
「あははっ!...お馬鹿ちゃんねぇ?私ね。言ってなかったけどこれでも...サポートタイプなのよね。」
『え...?』
サポート、タイプ...?これが?私の全てをかけた攻撃を涼しい顔で受けているこいつが?サポートタイプ...?
「さらに言えば私が得意なのは相手の能力を下げること...。つまり《色欲》」
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【名前】《色欲》消費MP:1,000,000
【効果①(LV.1)】自身の目を見た相手の能力上昇効果を全て無効化し、移動速度低下(極大)の状態異常を付与する。
【効果②(LV.1)】自身の虹色の角を見た相手に操り人形(極大)の状態異常を付与する。
【効果③(LV.1)】自身の身体を見た相手に動悸(極大)の状態異常を付与する。
【効果④(LV.10)】相手が受けていた能力上昇効果を自身に付与することができるようになる。
LV.1:全+10
※使用後、ゲーム内5日間使用不可
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トリックちゃん逃げて超逃げて!(2回目)




