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第46話 試練の塔⑦



風が吹く中、両者は睨み合っていた。



「グルゥ!!」

「っ!!」



──ドスッ!!ドドドドスドスドドドドドスッ!!



急に足元から生えてきた真っ黒で大きい槍。

無数にいたヘルウルフ達を一撃で屠った地面から生える闇の槍。ウルキンはそれを彩音に集中するさせる事によって時間差を利用した波状攻撃を仕掛けたのだった。



それを彩音は最小限の動きに抑え、回避する。

だが数が多いためどうしても腕や足、体を掠めていってしまう。とはいえ、どれも急所には入らないようだが。



「ほっほっほっ...。」



何処に避けるか...。どのように避けるか...。と、計算しながら避けていく。

しかし、その計算は少々ズレることになるのだが...。



「うぇあ──!?」



──ガキッ...ン!!



突如、ウルキンが爪で攻撃を仕掛けてきた。

当然槍を放っているだけだと思っていた彩音にとって、これは不測の事態であり、さっき生えてきた20cmの爪で何とかいなすが勢いまでは殺せず宙に飛ばされてしまった。



「フッ...!」



咄嗟に体を捻り、着地姿勢に入る。



──ガガガガガガ...!



「うそ!?止まらな──」



──ヒュォォォォォ......。



最上階である屋上で戦っているため、彩音は投げ出されてしまった。



「ワォォォォォォォン!!!!」



勝利の雄叫びを上げるウルキン。



──バサッバサッバサッ!




だが、その喜びは徐々に近づいてくる一定のリズムの羽音によって掻き消された。



──ブワァッ!!



屋上を飛び越え、空中で滞空している。

そして、太陽の逆光によりシルエットしか見えない飛行生物。


だが、ウルキンは匂いで分かった。




「ガルルルルゥゥ!!!」



何故ここにいるのだと目を細めながら吠える。



「──第2ラウンドかな?」



彩音である。



─────


──



「うわぁぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁぁぁぁあ!!??」



緑のマントをはためかせながら試練の塔に添う形で落ちていく彩音。



(やばいどうする!?!?んーとんーと!!うぅ〜〜!!!出ないぃぃぃ!!!)



この状況を打破することは出来ないのか...。



そんな時だった。



──バサッッ!!!



急に引き上げられる感覚。諦めきっていた彩音は閉じていた目を開けると宙に浮いていた。

すぐ近くで鳴る柔らかいもの特有の音を聞きながら。



「と、飛んでる!?」



背中を見ると真っ赤な翼が肩甲骨辺りから生えていた。



「なるほど...?」



どうやらこの翼によって助けられたようだ。


そして、空を飛んだことの無い彩音にとって未知の世界。太陽の方角を見るとテレビで良く見るセカンダリア・オンラインの美しい景色が映し出されていた。



「......綺麗...。」



彩音は空を飛んでいることを忘れ、景色に没頭する。

そして、戦闘中だったことを思い出し、頭をパッと切り替える。



「けど、どうやって戻ろう...。」



しかし、飛んだは良いものの、どうやって上まで戻るかが問題だった。



「上に行きたいんだけどなぁ...。うーん...。」



頭を巡らす。



すると、翼によってバサバサ鳴っていたマントが更に音を立て始めたのだ。

...つまり、上に向かっているということ。



「もしかしたら思うだけで良いのかな...?」



(じゃあ...左!...おぉ!!できた!!で、右...下...旋回...一回転...高速飛行....。)



どんどん高難易度の飛び方になってきた所で彩音は上に戻ることにした。




...高速飛行で。




─────


──



(思えば背中辺りになんか違和感があったんだよねぇ...。)



空中でウルキンを見下ろしながら今更のことを愚痴る。



「まぁもう遅いけどね。」




そう言って下で闇ボールを宙に浮かせるウルキンへ突撃したのだった。




○今日のスキル○


今日のスキルは...といってもまたスキルの中の技なんだけどね。

今日の技は《闇魔法》:ダークランス


■■■■■■■■■■

【名前】《闇魔法》:ダークランス 消費MP:槍1つにつき50消費

【効果①(LV.1)】闇属性の槍を地面から生やすことができるようになる。スピードと大きさと数はレベルに比例する。


【効果②(LV.5)】何処からでも生やすことができるようになる。


【効果③(LV.☆)】MPが尽きるまで連続して出せるようになる。


■■■■■■■■■■


レベル☆が中々のチート...。もちろんヘルウルフキングさんは《闇魔法LV.☆》なので放てます...。



あぁ〜...恐ろしや...。(あつ森感)


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