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第456話 擽り勝負





「『むむむぅぅ...!』」



「ここっ!」

『いまっ!』



互いに一瞬で距離を詰め、掴み合う。そして...




────こちょこちょこちょこちょ...



「くっ...ふぅっ...こ、このっ...!」

『ひゃんっ...あっ...ま、負けない...!』




一心不乱に互いをくすぐり合う。これはお菓子をかけた真剣勝負...。アップルパイの恨みは恐ろしいぞ。



『あっ...!』

「ここ?ここが擽ったいの?」

『ひぅっ!や、やめて!』



普段すずに擽られている私だからこそ擽ったいところは分かる。...故に私もそこを擽られると何も出来なくなる。そこにトリックちゃんが気が付かなければいいんだけど...



『貴女も、そこが、弱点なの、ねっ!!』

「ひゃぁっ!?んぅっ!」



────────

────


──スズカside


「えぇ...何これ...。」

「羨まし...いえ、羨ましいです...。」

「それ変わってないじゃないの。」



あの2人を傍から見ると同じ背丈のロリっ子達がイチャついているようにしか見えない。あやが私の恋人でなければ微笑ましい光景だ。そして、アリスと同じく羨ましく思っている。あれに混ざりたい。あやを一方的に虐めたい。



「...スズカさん欲望が漏れてますよ...。」

「あら。」



───トサッ...



「あぁっ!ふぅぅっっ!」

『ほらほら!さっきはよくもやってくれたなー!』

「やぁっ!あっ...!あっあっ...!やめっ...!」




あやは床に押し倒されて両手を片手で抑えられながらもう片方の手で擽られている。あやは擽られていると思った以上に力が出せない。そう。あやは擽りが弱点なのだ。私もこっちの世界であやとイチャつく時は擽りを入れている。こうすればあやは無力化できちゃう。...これは私以外誰も知らないことだ。




「んぅっ...はぁっ...くっ...。」

『もう終わりー?』

「まだ、まだぁ...!ぁっ...。」



あやは目を薄めて、赤くなった顔を歪めながら力を入れた。そして、今度はTrick or Trickを床に押し倒し、くすぐり返した。なにこのロリ同士のえっちな戦い。いや、別にTrick or Trickがロリっ子だとは限らないけども背丈が私のあやと同じぐらいだし、声も女の子だからきっとロリっ子だろう。...頭カボチャだけど。




「...あれ?アイリスどうしたの?」

「いや、襲われる前に逃げてきタ。」

「...あぁ...。」



そういえばメルはアイリスに恋してるんだっけ。アイリスは女の子同士の恋に興味はないらしいし、スキンシップが激しいメルに僅かながら苦手意識が芽生えているみたいだ。



「...でもメルいなくない?」

「...確かニ。」



少しだけメルの行方を気にしながら、私はあやの様子を見守ることにした。



────────

──────



「あぅ...。はぁ...ぁ...んっ...。」

『はぁ...はぁ...ひぅ...んぅ...。』



「事後ね。」

「...前に試練の塔で見た時と同じ状況ですね。」

「...なんの事かしら?それよりも2人とも大丈夫?」



私の方をジト目で見てくるアリスから目を逸らしながら私は話も逸らしていく。

火照った顔をしながら互いに向き合っている姿を見ると完全に事後にしか見えなかった。Trick or Trickのカボチャの顔も蕩けている。



「はぁ...はぁ...引き分け、かな。」

『そ、そう、だね。次、は、負けない、からっ!』



───ボフンッ...!




やられ役が言いそうな言葉を吐き捨ててTrick or Trickは帰って行った。


これは一体何だったんだろう。



ロリっ子同士がイチャつく...想像しただけでてぇてぇっすわ。

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