第449話 Trick or Trick ~お菓子くれてもイタズラしちゃうぞ?~
『...Trick or Treat』
「は?あぁ、そういえばもうそんな時期ね。...でもごめんなさい。まだお菓子持ってな───」
───バグンッッ!!グヂャッッ!!バギャッッ!!
『...Trick or Treat』
「ん?何言ってんだ?ハロウィンは1週間後だろ?」
「アッハッハッ!もしかしてこいつ勘違いしてんじゃねぇか?もしくは一足先にお菓子を集めてぇとか?」
「でも生憎、お菓子なんて持って───」
───バグンッッ!!!ゴギッッ!!バギッバギッ!!
「ぁ、ぁあ...ぅわぁぁああああ─────!!!」
───バグッッ!!
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──────
【ついに来たか】あいつ怖くね?【ハロウィンイベント】
124.名無しの中級大剣士
出たわ。あいつ出たわ。俺なんもできずに死んだわ。
125.名無しの上級鞭使い
≫124
まじかkwsk
126.名無しの中級双剣士
≫124
俺も前会ったけどまじ怖いよな...。
127.名無しの上級闇魔法使い
≫124≫126
ワイが召喚した。
128.名無しの上級槍使い
≫127
嘘松。あいつ魔大陸にも出てる。
129.名無しの中級大剣士
あれはついさっきのこと。友達もいない俺が1人寂しく旅をしていると突然後ろから肩を叩かれたんだ。音もなく急に現れたから当然俺は驚いた。顔もフードで見えないそいつに「Trick or Treat」って言われてお菓子持ってないって言ったらまたも急に巨大な口が現れてそのまま...
130.名無しの上級炎魔法使い
誰かあいつ鑑定したやつおらんの?俺は鑑定できるんだけど、会ったことがないからなぁ...。
131.ブラキヅトメジャ!
≫130
ほい。
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【名前】Trick or Trick《BOSS》LV.1031 状態:正常
【弱点】なし
【苦手属性】なし
【説明】音もなく背後から対象に忍び寄ってお菓子を要求する魔物。その日の気分によってその対象を殺すかどうかを決定するが、お菓子をあげないと大抵殺される。だが、仮にお菓子をあげたとしてもこの魔物のその日の気分が優れていなかった場合、殺されることもあったりなかったり...。何はともあれ、出会ったらとりあえずお菓子をあげよう。
HP:おかしくれなきゃ/いたずらしちゃうぞ
MP:おかしくれても/いたずらするかも?
STR:おかしだいすき!
VIT:とくにあれが好き!
DEF:えーと、なんだっけ
AGI:あ、そうそう
INT:うんマイ棒の
DEX:コンポタ味!
MND:みんな───のためにお菓子集めてね!
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132.名無しの上級炎魔法使い
≫131
君よくyou knowって言われない?ってブラキじゃさんじゃねぇか!そりゃ有能だわ!ありがとう!
133.名無しの上級拳士
≫131
ありがたいけどステータスコンポタ味のうんマイ棒が好きってこと以外わからんくって草
134.ブラキヅトメジャ!
≫133
わしも最初見た時は驚いたよ。案の定殺されそうになったけど、クランの仲間が助けてくれて事なきを得た感じじゃな。みんなもお菓子は携帯しといた方がよいかもな。
135.名無しの上級槍使い
≫134
分かったママ!
136.ブラキヅトメジャ!
≫135
誰がママじゃッ!?
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『Trick or Treat」
「ん?あれ?もうハロウィンだっけ?」
「まだだけど?あと1週間ぐらい」
「え、じゃあなんで...」
「だってその方があやにイタズラできるじゃん?」
「何それ酷い。」
まだお菓子の準備すらしてないのに...。あ、だったら私も言えばいいんじゃ...?
「じゃあ私もTrick or Treat!」
「あー!あー!私聞いてない〜!今耳塞がれてるからきーこーえーまーせーんー!!」
「むぅ〜〜!何それ〜!」
私がそういうとすずは目をギュッと閉じて、手で耳を塞ぎ、大声を出す。そんなすずにちょっとだけイラッとしつつも...可愛かったので背後に回って脇の下に手を差し入れる...。そして...
───コチョコチョコチョコチョ!!
「ひゃっっ!?ちょっ!あ、あやっ!やめっ!ご、ごめんね!?わかった!私が!悪かったからぁ、んっ!!」
「んふふ。自業自得だよね?」
「はぁ...はぁ...はぁ...。」
久しぶりすずにイタズラしたかも。ふふっ。すずはやっぱり可愛いなぁ...。




