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第443話 双子座




「寒い...。」



外套を羽織っていても、天力を纏っていても、視覚から得られる情報から寒さを感じてしまう。それに状態異常:氷結(弱)が定期的に邪魔をするので秒数を数えながら戦闘をしないといけない。だって敵の目の前で5秒無防備になったら死ぬしかないでしょ?だから私は1分以内に魔物を倒すか、倒しきれなくても1分以内に魔物から離れるという戦法を取っている。

今のところ相手が弱いので全て1分以内に倒している。



「それにしてもあのグルグルした目はなんなんだろう...?」



今までに出会ってきた氷属性の魔物達はみんなが皆目がグルグルしていた。じっと見つめるとなんだか気分が悪くなるのであまり見ないようにしているけれど、気になるものは気になる。



「メラハタメン...!!」

「メラモワラン...!!」



地面から雪が巻き上げられ、2つの人型の魔物になる。やはり目がグルグルしている。鑑定してみてもなぜか鑑定できないし、どんな特性を持っているのかが分からない。ひとつ言えることは、私の吐く炎で消え去るということ。それでも痕跡が残らないから倒した感覚がないし、倒しても倒してもまた同じ魔物が決まって2体同時に現れるから無限にループしているような感じで気が狂いそうに...はならない。師匠達との無限の手合わせには遠く及ばない。




「ふーっ!」



───ゴォァアアアアアアッッッ!!!!



「メロホロモン......。」

「オオマイガァ......。」



もう何度目か分からない魔物を炎で消し飛ばし、この階層を彷徨う。



「...ちょっと戦い方変えようかな...。」




余りにも暇なので炎を吐くだけじゃつまらない。どこまで物理攻撃が効かないのかとか色々と検証していこうかな。まず最初に部位を斬り落としたらどうなるか、かな。...べつに私はサイコパスって訳じゃないからね?



───────────

──────



「メマワラメルメ...───!!」



──スパァッッ!


試しに手を斬り落としてみた。だが、落ちた瞬間にそれは雪となりまた自身の腕にくっついた。どうやら物理攻撃は効かなさそうだ。だけど1回斬っただけでそう結論付けるのは早いと思う。とりあえず今私ができる最大の連撃数...一度に1万回斬ってみることにする。




「ふぅー......ハッッ!!!!」



────ズガンッッ!!!



斬った音が重なりに重なった重い音が周囲に響く。




「メ...ロ...?」


「だめかぁ...。」




これでも残ったところに吸われてまた人型に戻ってしまう。最後にやってみたいことがあるんだけど、これはボス戦とかで使いたい。また動けなくなりそうだからね...。1番の大技みたいな感じかな?技の説明をするなら、朧月と万連撃を組み合わせたものだね。



「次は天力かな...。...はぁッ!」



手に天力を纏わせて無防備な横腹に拳を入れる。それだけで相手は吹き飛び、うんともすんとも言わなくなった。...つまり天力に関する攻撃は効く、と...。




「もう一体は...ってあれ?消えてる...?」




もしかしてさっきの一体を倒したから消えちゃったのかな?一心同体みたいな敵なのかなぁ?あ、今まで2体同時で出てきてたのってそういうこと...?




「メワレレレレッッ!!!」

「モワルルレレンッッ!!」

「メモララララッッッ!!!」

「モイスチャチャチャッッ!!」



「増えた...!?」



何やら怒った様子の魔物。その数は4体。さっきの2倍である。一体何に対して怒っているのだろうか...?




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