表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
482/798

第419話 写真




『すずーヒョウさん街の西にある『白の憩』っていうカフェによく通ってるらしいよー。』

『分かったわ。みんなで行ってみる。そこで合流でいい??』

『うん。』



「...よし。じゃあアイリス行こっか。」

「うん。」



すずに連絡したので私達もカフェ『白の憩』に向かうことにする。...もちろん先導するのはアイリスだけど。



「それにしても今日は結構視線を感じる気がする...。」

「いつも見られてるけど、確かに今日は多いネ。」



ちょっと気になるけど、今はカフェに行かないとね。あと私がはぐれないようにアイリスと手を繋いでおく。



「...やっぱりたらしダ。」

「?」



────────

──────



「ここが『白の憩』...質素だけど細かいところまでこだわって見えるカフェだね。」

「うん。知る人ぞ知る名店ってやつなのかナ?」

「とりあえず入ってみよう...。」



品のあるお店だからか、入るのに緊張してしまう。思い切って入ってみると、目に入るのは白い空間。だけれどもどこか温かみを感じる場所だった。



「いらっしゃいま──せぇ!?」

「え、え?ど、どうしました...?」

「い、いえ!ごめんなさい...アヤネたんですよね?」

「そうですけど...。」



なんで皆私の事知ってるの...?メイさんの時もそうだったし...。もしかして裏でなにかよからぬ事でも起きているのでは...!?でも気にしててもどうしようもないしなぁ...。



「奥の方でスズカさん方が待っていらっしゃいますのでご案内させていただきます!」

「あ、ありがとうございます。」



なんだ...すずが待ってたから知ってるだけか。



───────



「あや!遅かったわね。」

「あはは。情報屋さんからここまでちょっと遠かったからね〜。」

「アヤネさん久しぶりですね〜。」

「ヒョウさん本当にここにいたんですね...。」

「いやぁ...最近の情報屋はすごいねぇ...僕の居場所を簡単に見つけ出すなんてね。」


「あ、あの...!」


「ん?」


「アヤネた...さんっ!お店に飾る用のサインくださいっ!!!」


「私!?」



そう言って勢いよく渡された色紙をおずおずと受け取る。お店に飾るサイン...なんでお店に飾るの!?



「ねぇすずどうしよう私サインなんて書いた事ないよ...!」

「...涙目可愛い。」




それにお店に飾るって言うことはそういう事だよね!?(どういうこと?)下手なサイン書いたら『こんなもん誰だって書けるじゃないか!』って言われちゃうんじゃ...!それじゃあこの子が可哀想...。一体どうしたら...。



「...ねぇすず聞いてる...?」

「はっ...!う、うん!聞いてるわよ!」

「どうしたらいいかな...?」

「そうねぇ......写真でも撮ったらいいんじゃない?そしたら本物だってひと目でわかるし。」

「あ!それいいね!...でもカメラ無いよ...?」






「ふっふっふ...その話聞かせてもらったっ!!」



「え...?」



私達が...というよりも主に私がわちゃわちゃしている時、近くの席に座っていたある1人の女の子が腰に左手を当てて、右手の人差し指をビシッとこちらに向けてきた。...この大陸では助けてくれる人が多いよね。ありがたいけれども...。



「私の名はグレース!世界を旅する写真家プレイヤーだ!」

「おぉ...?」

「私に君たちの写真を撮らせてくれないだろうか?」

「え、いいんですか?」

「あぁ!私としても願ったり叶ったりさ!まさか旅の途中で立ち寄ったカフェでかの有名なアヤネ一行と出会えるとは思わなかった...!」




右手を握りしめて目を瞑るグレースさん。少々リアクションがオーバー過ぎでは...?




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ