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第400話 ニャンコ




「その話、聞かせてもらった!」


「貴方は...?」


「よくぞ聞いてくれたニャ!」



すずがそう問いただすと、大きなゴーグルを頭に乗せた二足歩行の猫がドヤ顔で胸に手を置いた。



「吾輩はネコである!」

「そりゃ見た目猫だからね。」

「ちーがーうー!!吾輩の名前がネコなのニャ!」

「...ややこしいわね。」

「っとそんな事よりもニャ。お嬢さん方、魔石に困ってるんじゃないかニャ?」

「それはそうだけど...。」



これから炎の魔石を売ってるお店を探そうとしていた所なんだけど...?



「何を隠そう!吾輩は魔石商人なのニャ〜!!」

「可愛い...。」

「うにゃっ!?...かの有名なアヤネたんに可愛いって言われるとは...!!」

「?」



二足歩行の猫が両手を腰に当ててドヤ顔してる姿を見れば誰だって可愛いと言うだろう。...それよりも今魔石商人って言った?



「そうニャ!吾輩が取り扱っている魔石に炎の魔石があるニャ!今なら2000G!どうかニャ?買わないかニャ?」

「...相場がなぁ...。」

「まぁいいんじゃない?......あやのファンみたいだし。ぼったくりはないでしょ...。」

「うーん...すずがそう言うなら...。」



ボソボソと行ってるところは聞こえなかったけど、何か計算しているのだろうか?



「毎度ありニャ!」

「ねぇねぇネコさん。」

「どうしたニャ?」

「他の魔石ってどんなのがあるんですか?」

「ほほぅ?気になるかニャ?ならば教えようじゃニャいか!!」



そう言ってネコさんが懐から取り出したのは5種類の魔石だった。そのうちの一つはさっき買ったばかりの炎の魔石だ。



「まずはこの5つニャ!これは基本属性魔石と呼ばれる物ニャ。その赤色は火属性の魔石...通称炎の魔石。青色は水属性、茶色は土属性、黒色は闇属性、白色は光属性の魔石ニャ。それぞれその属性の簡単な魔法を放つことができるニャ。つまりその炎の魔石は簡単な火属性魔法を放つことができる訳ニャ!生活必需品と言われてるぐらい色んなことに応用できるから試してみると良いニャ!」

「なるほど...。」




たしかに魔石は便利かもしれない。だけど気になることが一つあるんだよね。




「魔石って使用し続けるといつか効力が無くなるんですよね?」

「うむ!」



これは門番さんから炎の魔石の話を聞いた時に思っていたこと。無限に使えるのであれば炎の魔石を10個とか買わないよね。予備として持ってても2、3個で十分だし。その上で...



「何回使ったら効果が無くなるんですか?」

「いい質問ニャ!例えばの話だけど...アヤネた...お嬢さん方は冒険者ニャよね?だから焚き火の火起こしに魔石を使うとするニャ。その火起こしだけに魔石を使った場合だと...約30回で効果切れニャ。一般家庭ニャらば色々なことで火を使うから10個20個持ってても不思議じゃないんだニャ!」

「そっかぁ...。」



たしかに火起こしを30回しただけで効果がなくなるのであればたくさん持ってないとだよね...。料理はもちろん暖炉とか色々なことで使うからね...。この街は風を凌ぐ結界(仮)があるとはいえ寒いものは寒い。余計に火を使うだろう。




────────


「ありがとうございましたネコさん。」

「いえいえこちらこそニャ!......っはー!き、緊張した...!」



あれから色々と話を聞いて、炎の魔石を40個買っておいた。買いすぎだって...?ネコさん曰く隣国から来たばかりだから魔石は大量にあるらしい。それと驚いたことにネコさんはなんと魔物プレイヤーだった。


知らなかったにゃ。



「...///」

「どうしたのあや?」

「な、なんでもない...。」




...自分でやってて恥ずかしい。



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