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第376話 もう1つの技




『もしや...致命的か...?』

「っ...違い、ます。」

『ならば避けて見せよ!』



───ヒュォッッ!!!



まるで犬のお手のように手を上に振り上げ、それが今振り下ろされようとしていた。



正直足を動かすのもキツい。なんとか()()を上に挙げ、形だけでも防御の姿勢を取る。そして...



────ドゴォオオオオオオオオンンンッッ!!



『...ハンデにすらならなかったか。...む?』


「はぁ...はぁ......はぁ......。」


『な、なぜ生きている!?』


「私の方が...パワーは上!」



相手のステータスを見て私が思ったのは、STRが私よりも低いという点。相手のステータスは全体的に高めだ。それは説明にも書かれてあった。STRは35468もあり、腕の一振で私は簡単に死ぬだろう。...()()()()()()()()()()()()。STRが35000?確かに高い数字だろう。だけどSTRが96000を超えた私が下から相手の腕に攻撃をぶつけた時、勝つのは私!...と言いたいところだけど、体格差もあり、上から攻撃されたというのもあり...相手の攻撃を弾くまでには至らなかった。だけど、互角にまでは持ち込めた。



『...なるほどな。やるではないか。ならば...!』



───ゴオォオオオオオオオオオオオ!!!!




私を物理攻撃で倒すことが不能だと分かった相手が次に取る行動はもちろん魔法攻撃。至る所から黒炎が噴き出し、地面が融解していく。その炎はジリジリとこちらに迫ってくる。...だが、ここで慌てることはしない。先程生き残れたことを説明する間に刀まで手を持っていっていた。...手を動かすのも大変なんだよね。


刀を抜いてすることは師匠達から教わったもう1つの技。



「一度だけ...一度だけでも、振れれば...良いッ!!」


───ズバンッッ!!!



『グァッ!?何を!?』



刀を振ると、私は相手の首裏まで瞬間移動して首を斬りつける。相手から見たらこんな感じだが、私から見たら全く違う。私は空間を斬り、別次元に繋がる入口を作ったのだ。そしてそこに入って相手の首裏までやって来て、再び空間を斬ったことで瞬間移動のように見せかけただけ。まぁ別次元にいる間はなぜか元いた場所の時間は進まないようなので瞬間移動と言っても間違いではないと思う。ちなみにこれを教えてくれた師匠達...もとい杏子さんはこれを次元斬と呼んでいたので私もこを次元斬と呼ぶことにする。



《──アーツ《刀堂流刀術・奥義:次元斬》を解析、再構成し、アーツとして登録──...完了──》


■■■■■■■■■■

【名前】《刀堂流刀術・奥義》:次元斬 消費MP:100,000

【効果①(LV.1)】空間を斬ることで別の次元を()()し、そこに移動できる。再び使うことで元の次元に帰ってくることができ、その間の時間経過はゼロに等しいため瞬間移動と言っても間違いではない。


【効果②(LV.1)】連続で使用する度にAGIが10%ずつ上昇していく。最大100%で持続時間は1分、持続時間が切れたあとのクールタイムは1日。


■■■■■■■■■■




「気づいた時にはもう別のところに私はいますッ!!」

「グォオオオオオオ!!!!?!!?」



────ズパパパパパパパパパッッッ!!!



私は空間を出たり入ったりしながら相手の至る所を斬りつけていく。その斬った回数は秒間106回。杏子さんは1000回とか普通にいけるらしいんだけど、私には見えないから本当かどうかは分からない。...まぁ杏子さんだから本当なのだろうけどね。



『グゥゥウウ!!!まだまだァァァァァ!!!!!』



───ゴゴゴゴゴゴォオオオオオオ!!!!



相手も斬られっぱなしという訳にもいかず、本気を出してきた。相手は地面から出していた黒炎を自分に纏い、自分自身が黒炎と化した。これでは下手に近づけない。...近づいたら一瞬で燃え尽きそう。



私は一旦元いた場所に戻り、いつでも刀を振ることができるような体勢を取る。...そしていつの間にか状態異常:神経麻痺(極大)が取れていたようだ。凄まじい速さで脳をフル回転させながらどういう動きで相手に攻撃するのかを考えていたからか、詰まっていたものが押し出されるように()()が良くなったのかなぁ?




いずれにせよ私はまだ戦える。



杏子さんがチートすぎる...。

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