表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
422/798

第363話 戦闘狂




「おぉおかえり〜。」

「あ、杏子さん!?ずっといたんですか!?」

「なんや?ウチがいたら迷惑なん?」

「いや、別にそういうのじゃないですけど...。」

「せっかくやし彩音ちゃんにウチの運動につきあってもらおうと思ってな。」

「...ちなみに拒否権は...」

「彩音ちゃんの部屋に同居人が増えるな。」

「...分かりました。...いつまでたっても戦闘狂なのは変わらないなぁ...。」

「なんか言うたか?」

「...なんでもないです。」

「そうか。...それはそうとして戦闘狂なんは彩音ちゃんもやと思うけどなぁ?」



ニヤニヤとしながら私に問いかける杏子さん。...聞こえてたじゃん!これ絶対ボコボコにされるやつじゃん...。




────────

─────




「...準備はええか?」

「正直帰りたいですけど...はい。」

「軽口叩けるんなら大丈夫やね。」




杏子さんは最近私に技を教えてくれてるけど、終わったあとに必ず一戦を求めてくるんだよね...。その時の武器は当然刀。だけど、杏子さんは木刀で私は真剣。これは決して舐められている訳ではなく、杏子さんがスリルを感じたいらしいのでこうなっている。

師匠に教えることはもうないと言われ、杏子さんを紹介された時、私は死んじゃったらどうするんですかと聞いた。だけど、『ウチを超えるぐらい強くなったってことやろ?なら万々歳や。』と返された。そう言われた時、この人には勝てないなと思っていたが、まさか掠りも入れられずに4年経つとはね....。



「さぁどっからでもかかってきな!」

「それではお言葉に甘え...てッ!!」



力を入れるタイミングを少しずらし、フェイント紛いのことをしたが、普通に()()()()()()()。木刀なのになんで真剣の攻撃を受け止められるんだって?...それは私も聞きたいよ...。そこの所は見て覚えろって言われたんだけど、未だによく分かっていない。でも少しだけ...ほんの少しだけ仕組みが分かってきてる。



────......!!!!!


「楽しいなぁ。」

「っ...そうです、か...!」



音の無い戦い。別に全ての攻撃が避けられているという訳では無い。木刀に当たっていても音が響かないのだ。これも仕組みが分からない...。




「よそ見は禁物やで。」

「ぐぁっ!?」



よそ見なんてしてないし、できない。多分この言葉を使ってみたかっただけだと思う。



「なんやか貶された気ぃすんなぁ。」

「気のせいです!!」



────ヒヒヒヒヒヒュンッッ!!




渾身の万連撃をその場から一切動かず受け止められる。これを初めてやられた時、心が折れそうに...いや折れたがそんな事を一々気にしているとやってられないということに4年前気がついた。




「相変わらずすごい技ポンポン出してくんなぁ?」

「よく言いますよ...。」



自分は斬撃の軌跡だけで視界を真っ白に染められる癖に...。いったいいつになったら勝てることやら...。



「ほれほれ!まだ行けるやろ?」

「もちろん、です!!」



ここまでやっても杏子さんどころか木刀にも傷1つない。それどころか向こうは攻撃すらしていないのに私は翻弄されて満身創痍だ。



「ふぅ...。なんでいつも私なんだろ...。」

「だって勝と戦ってもしょーもないもん。」

「え?なんでです?」



(まさる)とは師匠の下の名前。師匠と戦ってもつまらないって...。



「だって本気出してくれへんもん...。」

「えぇ...。」

「『お前に本気で行くと絶対付き纏ってくるから』って刀しか使わへんし...。」

「あはは...。」

「せやから刀だけやと勝より強い彩音ちゃんと戦ってるわけやね!」

「...はぁ。」




杏子さんは憧れの人でもあるけど...やっぱり苦手だ。




ちなみに彩音たんが戦闘狂なのは杏子さんの影響です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ