第362話 重すぎる反動
前回言った古文風の詠唱を教えた人が早速出ました。
翌日早朝2時
「うぐぐ......。」
「...はぁ...アヤネ。」
「うっ...お父さん...。」
「ゲームをやるのは許可したが、危険なことをするのは許可した覚えはないぞ...。」
「...ごめんなさい...。」
「...今日の練習は止めておけ。アイツに伝えてく。」
「...うん。」
「...学校行くのか?」
「まだ...分から、ないかも。」
「そうか。」
震える声でなんとかお父さんの言葉に反応する。こんな有様になったのも師匠と杏子さんから使うのは止めておけと言われていたのにも関わらず使ってしまった私の落ち度だ。師匠達に合わせる顔がないなぁ...。
「なんやぁ?なんかおもろいことになっとんなぁ?」
「っ!?」
「おぉおぉ、落ち着きぃ。驚かして済まへんかったな。」
「あ、杏子さん?どうしてここに...?」
私の意識が朦朧としてきた頃、突然私の部屋に杏子さんが現れた。流石杏子さん...。千景兄と同じかそれ以上に隠密がすごいや...。杏子さんは年上で背が高くて美人な大人の女性。...胸も大きくて私の憧れの人だ。そんな人がなんで急に私の部屋に...?
「ほんで?あの技つこたの?」
「うっ...まぁ...はい...。」
「はぁ...。別に他のやつやったらそうかで済むけど、彩音ちゃんはウチの大事な大事な妹分やで?ウチもそれなりに気ぃかけてるんよ...?」
「すみません...。」
「どうせこう言うてもまたやるねんなぁ?嘘吐く口はこれか!?このこの〜!」
「むきゅっ!?」
し、心配してくれているのは有難いことなんだけど頬をムニュムニュするのは止めて!?
「むふふ。お仕置はここら辺にしといたるわ。」
「...はい。そ、それで...今日はどのようなご要件で...?」
「そんな固ぅならんといてや。アヤネちゃんが約束の時間に遅れとるから、心配で見に来てん。」
「そうでしたか...わざわざすみません。それと今日は...」
「今日は休むんやろ?刀夜さんから聞ぃとんで。」
「すみません...。」
「謝らんでもかまへんよ。今はゆっくり休みや?」
「...ありがとうございます。おやすみなさい...。」
「おぉ。お休み。」
目の前が暗くなっていくと同時に目の周りに柔らかくともしっかりと鍛え上げられた手が乗せられる。杏子さんは冷え症だから手が冷たくて気持ちいや...。
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「......はっ!!」
「ん?起きたんか?」
「あ、杏子さん...。」
「体調はどうや?」
「...あれ...?何ともない...?」
「むふふ。ウチ特製の漢方薬を飲ませたんよ。どないに酷い疲労も完璧に治すんやで!」
「あー...あの漢方薬ですか...。」
杏子さんは基本なんでもできる。今杏子さんがドヤ顔で言ったみたいに自分で漢方薬を作ることもできるし、料理やらの家事なども完璧にこなす人だ。極めつけには私の刀の師匠も杏子さんなのだ。刀に関して言えばいつまで経ってもこの人に勝てるビジョンが見えないぐらいには強い。
「っと...ひとまずはこないなもんかな。」
「相変わらず美味しそうですね...。」
「むふふっ。どや?惚れたか?」
「はい。カッコイイです。」
「っ!?...そ、そうか。」
ちょっと照れながらも杏子さんが作ってくれた数多くの料理に惚れたと正直に反応すると、杏子さんが顔を赤くして目を逸らした。どうしたのかなぁ...?
「刀夜はんはほんまに家事できひんもんなぁ。」
「ははは...。そうですね。なんだか杏子さんはお母さんみたいですね。」
「ば、馬鹿言え!そないなこと言うたら心音のやつに怒られてまうやろが!...っとすまん、声が大きゅうなってしもた。」
「い、いえ。杏子さんがそこまで興奮するの初めて見たかもです。」
「そ、そうか...?」
そうして私は杏子さんの作ってくれた朝ごはんを食べて学校に行く準備をするのだった。
◇ヒエラルキー◇
・刀のみの場合
杏子さん>>>彩音たん>>師匠
・総合的な力の場合
???>>師匠>杏子さん>>彩音たん
杏子さん刀を持たせたら惑星斬りそう...。あ、ちなみに彩音たんの《朧月夜ノ神滅斬》ともうひとつの技は杏子さんから教わっております。
基礎(普通の人からみたら十分超応用問題)的なことは師匠が、刀のさらに最上位の技なら刀専門の杏子さんが...みたいな感じ?
それとこんな感じだろって感じで書いた似非関西弁なので間違ってます(断言)。わかる方がいらっしゃればぜひ教えてください...!




