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第348話 議論




まずは魔鉄製の剣を造るのだが、いつもとは造り方が違う。刀が鞘から抜きやすいため馬上戦にて使いやすく、『引き切る』をメインにした武器ならば、西洋の剣は戦闘が長引いても戦い続けることができる分厚さと、『叩き切る・突く』がメインにした武器だ。


最初に魔鉄を燃やす。燃やしながら鍛治キットを取り出す。今日は錬金鍛治はしない。



────カァァァンッ!カァァンッ!カァァァンッ!


───カァァァンッ!カァァンッ!カァァァンッ!


──カァァンッ!カァァァンッ!カァァンッ!!



剣の切っ先と柄の部分が一直線になるように、そして斬れ味は程々にして分厚く、頑丈になるように打っていく。

一先ず打ち終わったので、次は鞘と柄に取りかかる。ちなみに素材は木だ。...まだまだインベントリにたくさんあるからね。


終わったなら鍔と柄頭を作り、組み合わせていく...まだ冷えきっていない剣身の芯の部分に両側から溝を造る。こうすることで刺した後、空気が溝に入ることで抜きやすくなるのだ。ってお父さんが言ってた。



───カンカンカンッ!カンカンッ!カンッ!



《職業:鍛冶師LV.17→18になりました》

《木工LV.6→8になりました》

《鍛治LV.18→19になりました》



「............ふぅ。」

「...終わった?」

「アヤネカッコよかっタ!」

「キリッとしてたね〜。」

「...惚れましたわ。」

「凛としてましたね。」


「あ...。」



そうだった。みんなついてきてたんだった。やることいっぱいだったから早く終わらせようと集中し過ぎてつい忘れてた...。なんだか恥ずかしいな...。



「...か、《鑑定》」



恥ずかしさを誤魔化すように作ったばかりの剣を鑑定する。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

【名前】魔鉄剣:品質9

【説明】魔鉄で造った剣。見た目はごくごく普通の魔鉄剣だが、見る者が見ればその精巧さに目を奪われること間違いなし。


【武器スキル】《受け流しLV.1》


耐久:623


STR:459


【製作者】アヤネ


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




「───からアヤネは甘えてくれる妹なノ!」

「それはそうだけど〜やっぱり天然なところも可愛くて良いよね!」

「わ、私はその...たまにカッコイイところも良いなと思いますわね...。」

「先程の凛とした顔も可愛らしくもあって良かったです。」


「......これ出してくるね?」

「えぇ。」




近くにいたすずにそう言って私はギルドの入口まで戻ってくる。...なお、他の4人の話は聞かなかったことにする。




──────────

───────


「...マジかよ。」

「?」

「疑うつもりはないが、本当にお前さんが造ったんか?ってぐらい凄いな...。」

「そうですか?」



鉄剣は初めて造ったから凄さの相場というか、これがどのぐらいなのか分からない。それにもしそんなに凄いんだとすれば、そんな簡単に私が造ったって信じていいのかな...?



「ん?あぁ《鑑定》持ちなら分かるだろうが、《鑑定》を持ってると武器の製作者が分かるんだよ。」

「あ、そういえば...。」



そうだった。私も《鑑定》持ってるじゃん。だとすれば納得だ。



「っとそうだったそうだった。これを納品するんだな?」

「はい。」

「...本当にいいのか?」

「はい。」

「...分かった。これは報酬だ。」



ヅイルさんから魔鉄×20、鉄×10、10000Gを受け取った。



「それじゃあまだ造るものがあるので...。」

「おう。頑張れよ?」

「はい。」



そえしてみんなの元に戻ってくると...


「ただい───」

「いいやアヤネたんのいい所はちょっとしたことでも照れるところだ!」

「なぁにをぉ!?それもそうだがなんと言っても────」

「そうだそうだー!」

「もっといい所があるだろう!」


「えっ...とぉ...?」



女子五人衆プラス鍛治をしていた他の人がたくさん集まり、私の話をしていた。と言うよりは議論していた...?



「......先に解体してくるか。」




下手に刺激しないように私はそっとその場から離れたのだった。...ヅイルさんが不思議そうな顔をしていたのは言うまでもないだろう。



そら(涼香をはじめとする5人組とアヤネたんを愛でる会の会員が揃えば)そー(なる)やろ

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