表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/798

第33話 第3の街サーディン




「や、やっと着いたぁ...!」

「そうねぇ。」

「そうですねぇ。」

「そうだね。」

「可愛かったよ!」

「私もアヤちゃんのような妹が欲しいわぁ〜。」



男の子達は()()()()()について何も言わなかったが、女子2人組は可愛いと宣う...。



...ほんとにやめて欲しいです...。









──


────



「──アヤは今じゃ誰にでも柔らかいけど昔は私以外には素っ気なかったんだよねぇ!」

「それは可愛いわねぇ!!」

「うんうん!見た目も可愛いのに中身まで可愛いなんて...!」

「でねでね!!───」

「──!?───!!」

「──!」



────


──



本人()そっちのけで激しい議論を繰り広げた女子3人。始めは男女4人は聞くだけだったんだよ...?

でも、そこから女子2人がそのトークに入っていって...。


男子2人はと言うと女子2人が入っていった辺りで切り上げて女子3人組と私との距離を離して、私に哀れみの視線を向けてきたのだ。



「ねぇねぇ!アヤちゃん!私の妹にならない?」

「あー!!!私も聞きたかったのにぃー!!!」

「ダメよ!!アヤは私のものなんだから!!」

「えっ...いや、あの...?」



第3の街、サーディンにて女子3人組から迫られているこの状況。他の人からの視線が痛い...!


えっとぉ...。ユージさんとミッツーさんは...?



──キョロキョロ...



いた!!けど...。



なんであんな所にいるのぉ!!??





男2人組はサーディンについた途端、その場から退散した。無論、あの百合畑から逃れる為にだ。



「ちょ!ちょっと一旦落ち着きましょう!?」

「むぅ〜...。」

「ぐぬぬ...。」

「ふふんっ...!」



何故か1人(すず)だけ機嫌がいいのだがそんな些細なことは気にしない。

今は一刻でも早くここから離れたいのだ。...本当に周りの暖かい視線が痛すぎるの...!





それからちょっとだけサーディンの街を歩く。

サーディンはセルカディアよりも大きな街で、木工が盛んな街である。至る所に木で造られた物があり、綺麗な曲線美にちょっと感動した。


この街の北から入ってきた私たちは中央付近へ向かい、手頃なカフェに入る。ここも勿論木造だ。





「お待たせ致しました!コーヒーとパンケーキでございます!どうぞごゆっくり!」

「ありがとうございます。......さて...。」



3人分のコーヒー(ふーりんさんはオレンジジュース)とパンケーキ(ふーりんさんは2段増し)が届き、店員さんが去ってからようやく話を聞く体勢になる。



「「妹にならない!?」」

「...。」

「えぇ...?」



ここでも何故かすずは無言で、しかも目を閉じながらドヤ顔で腕を組んでいる。


「妹...ですか...。」

「そうよぉ!だってこんな可愛い妹がいたら毎日幸せよぉ!!」

「私も!私も!幸せにするからぁ!!」

「......。」



いや、だからなぜすずは──



「お断りします。」

「「えぇ!?」」

「えぇ!?って...。それはそうでしょう。だってアヤはもう既に私の妹なんだから♪」

「違うけど?」

「えぇ!?」

「逆に聞くけどなんでそうなるの?」

「え?だってたまに傷ついて落ち込んだ時に私に甘えてくる───」

「わぁぁ!!わぁぁ!!」

「「今の話詳しく!!」」

「あっ!す、すみませんお騒がせしてしまい...。」



焦って大声出しちゃったけどここはカフェだった。他のお客さんがこちらをじっと見つめる。申し訳ないです...。



「「シュンとしちゃうアヤちゃん可愛い!」」

「でしょう...?」

「もう黙ってて!私はもう行きますので。」

「「「あっ...。」」」



皆のコーヒーとパンケーキ代を机に置いてカフェから出る。本当は皆の事を聞きたかったのに...。







あぁ〜話が進まないんじゃぁ〜!(><)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 百合百合してるから話が進まないんじゃあ〜(*´∇`*)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ