第319話 即落ち一コマ
───スズカside
ジークさん一味がバラバラになると、私の方にルーナとぬこさんがやって来た。1対2か...。ちらりとあやの方を見ると、ジークさんと戦っているようだった。太陽の剣と似たような剣を持っているけど、あや大丈夫かな...?
「...敵を前によそ見ですか。」
「...ルーナ。貴女はどういうつもりで月陣営に入ったの?貴女は会長じゃない。」
「...貴女を倒してアヤネたんを手に入れるために私は月陣営に入ったんです。」
「え?ルーナちゃんってアヤネちゃんのこと好きだったの!?」
隣にいたぬこさんがルーナの唐突な発言に驚いている。どうやら動機を伝えてなかったようだ。
「...それで2対1で倒すってこと?」
「...?2対2では...?」
「え?」
「だって...」
「お待たせしましたスズカさん!」
「...ガディウスさん?」
「はい!私の守るべきモノの中にはもちろんスズカさん...貴女も含まれてますからね!」
「ヒュー!やるねそこの男!」
ぬこさんが茶化すが、私には響かなかった。確かに普通の人が聞けば惚れちゃいそうなセリフだったりするのだけど、生憎私はあや一筋だからね。もちろん助けてくれるのはありがたいけど。
「うーん...大盾と魔法使いかぁ...。こっちは両手棍と爪の両方とも攻撃タイプの近距離戦特化だからなぁ...。」
「そうですね...。私もあんな啖呵切っておいて特に優れた能力とかないですし...。」
「ダイジョブダイジョブ!私に任せなさい!こっちにいいスキルがあるから、それ使ったらルーナちゃんは突撃して!あ、安心して!私が守るから!」
「...筒抜けの作戦会議は終わりそうかしら?」
「えぇ!自信があるからね!」
「そ、そうですね...。」
「じゃあ始めましょうか。」
「頑張って守ります!」
「このコインが落ちたらスタートね。」
───────────ピンッ!!
────────
─────
──
─チャリンッ...!
「《サンダーマインニードル》《サンダーマインニードル》!」
「スズカさん!《命共有》《頑強》!これで私もスズカさんの耐久能力を得たので役立たずにはなりません!」
「最初から飛ばすわ!《ビーストモード・スーパーフレイムエレファリオス》!」
「《両手棍・付術・メタル殺し》!」
私の耐久能力と言えば...やっぱり全ダメージを3にするやつなんだけど...それを得たとなれば役立たずどころか、もはや防壁よね...?だって大盾使いなんだから。
それと、ぬこさんの姿が変わりすぎてる。なんていうか...ケンタウロスの象バージョンみたいな?それで真っ赤に輝いてる?自慢の爪は健在だけど、それ以外が変わりすぎてて唖然とする。
ルーナは現実世界でも度々対立するけど、これまで表立ってハッキリと伝えてきたことはなかった。ルーナの成長を感じると共に...あのスキルを受けた棍だけは受けてはいけないと頭の中で警鐘が鳴り響いている。
とりあえず私は周りに罠を張って、大きい魔法を放つ戦法でいくことにする。
「ハァッッ!!」
「フンッッ!!」
────ドゴォォォオォオオオォンンッッ!!
違うじゃん!何が「こっちにいいスキルがあるからそれ使ったら突撃して!」よ!自分が突撃してるじゃない!...もしかして事前に打ち合わせしているのでは...?もし敢えて見せつけるように先程大声で作戦会議をしていたとすれば...?
「っガディウスさん避けてッ!!!!」
「っ!?」
────ズガンッッ!!!
ガディウスさんは先程私の耐久能力を得たと言っていた。それがメタル系種族の特性を得ていたとすれば答えは1つ...。
「ぐぁぁあああああぁああぁあ!?!!!?!!」
「ナイスルーナちゃん!!!」
「恐縮です!」
隙を突いてガディウスさんの脇腹に両手棍をぶつけるルーナ。それだけで過剰なまでの反応を見せながらガディウスさんは光となった。
「...これは私も受けたらまずいわね。」
「早くも2対1ですね?諦めたらどうですか?」
「...。」
...私だって温存してるスキルぐらいあるわよ。でもまぁまだその時じゃない。その時まで耐えきってみせるわ!
当然のごとく二コマ目に突入します...。




