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第30話 日常




『ღ#〆ШЭ▲Э▲■◆○ё)〜!!』

「ひぃっ!!」




あのリーダーさんを引き裂いたあと、ちょっと離れて傍観していた私たちの元に嬉しそうに駆け寄ってきた。

すずが悲鳴をあげるほどの衝撃的な容姿を持つ獣くんは目の前で撫でてほしそうにしている。


...だが、生気のない虎の頭は返り血がべっとり付いている。



すずはそういうの(グロいの)をブロックしているが、私はしていない。だってせっかくリアルなんだもん。出来るだけリアルにしたいなぁって思ってるからね!

あ、勿論性的なやつは1つを除いてブロックしてるよ?



「お、お疲れ様...?」

『ヾ:ч〆■◆ღЭ!!』

「うひゃっ!?」



多数の足...手で私たちの周りを犬のように駆け回る。何も知らない人が見たら恐怖で失神しちゃうだろうなぁ...。...もう既に危ない人が居るんだけどね...。



「も、もう行っていいよ...?」

『▲٩●#Ш○Ш○▲!!』

「バイバイ!」



...じゃあねって言ってるよね?

ひと鳴きした後、獣くんは森の奥に消えていった。



「《成仏》!」



解除する時は成仏って言わないといけないらしく、唱えると真っ白な魔法陣が現れ、またもや少女のお母さんがスっと出てきた。



『力に...なれたかしら...?』

「助かりました!ありがとうございます!」

『そう...。それは...良かったわ。』



聖母マリアのような微笑みを浮かべるお母さん。



『それじゃあ...そろそろ...行かなきゃね...。あの子も、あの人も...待ってるから...。』

「はい!お元気で!!」

『私はもう...死んでるわよ...?』

「あっ...。」

『ふふっ!貴女こそ...元気でね...?』

「はい!ありがとうございました!!」



キラキラと光になり、消えていくお母さん。私もお母さんが居たらこんな感じだったんだろうか...?まぁ、お父さんがいるから別に寂しい訳ではないけど。



ちなみに、話は変わるけどさっき成仏させなかったのはアンデット使役能力が無くなってあの化け物くんが敵になってしまうからだ。

あんな沢山の足でカサカサと動き回り、引きちぎるような奴を敵になど回したくない。




こうして、落ち着いたあと私はすずに話しかけ──



「あれ?す、すずぅぅ!?」



いつの間にか失神していたようだ。

そんなすずを



「ん、んんぅ...?」

「あ!起きたぁ?」

「あやぁ...っ!?」

「うん!彩音だよ!!」

「もう一日だけ...。」



一瞬だけ目を見開き、驚いたすずはすぐさま蕩けた顔で微睡む。



「長っ!?起きてぇぇ!!」

「んもぅ仕方ないなぁ...。」



非常に残念そうに起き上がるすず。...普通はあと5分じゃないの...?





「よし!行こっか。」

「うん!」



準備が終わった私たちは再び出発する。



「あ!そういえば迷子だったっけ?」

「そうじゃん!!どうしよう!!」

「とりあえずあっちに行こう。」



アヤネが指したのは正解の方向である南方向。



「なんで?」

「さっきの獣くんはそっちに行ったからそっちは森の奥かなって。」

「なるほどぉ。」

「で、あっちから私達が来たからこっちって訳!」




獣型アンデットが向かったのは西の方面。偶然にもアヤネは第3の街へ向かう方向を指していたのである。



「よし!じゃあこっちに行こう!!」

「アイアイサー!!」

「うむ。」

「「あっははははははは!!!」」



2人で笑い合いながら歩く。



やっぱり2人だと楽しいなぁ...。これからもすずと一緒に生きていきたい...。


高校卒業したらどうなるんだろう...。やっぱり離れ離れになるのかな...?







.........





...それは嫌だな...。





恋の芽生え?

もう少しで自覚しそうですなぁ...。(誰やねん。作者だよ。)

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