第304話 光と影の狂想曲
「今日は何しよっかなぁ...。」
「あ、アヤネおはよ〜!」
「おはよーアヤネ!」
「うん。2人ともおはよー。」
昨日はソーラさんとついつい話が弾んでしまって、何もしなかったのだ。今日は特に用事もないので、何かしようかなと考えているところである。
「ん?あれ?メール...?」
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・新イベント『光と影の狂想曲』の開催
ある日、中立国家アポカリプスの領主の元にある天啓が降された。
───『月からの侵略者』───
たった一言。されどもそれがとんでもない事を示しているのは、誰でも分かることだろう。
・『月陽戦争』の勃発
月からの侵略者の名はルナリア・ソーサレス。月の中心にある都で最高の位を持つ彼女と彼女率いる軍はとある物を手に入れるためにこの惑星セカンダリアに足を踏み入れた。
そんな彼女を止めようとするのがソーラ・サンクチュアリー。月の巫女であるルナリアと対照的な太陽の巫女を務めている彼女は愛するルナリアのために彼女を止めようとしているのだ。
月陣営と太陽陣営に別れて戦争だ!
月陣営には装備者によってサイズが変わる月の弓が、太陽陣営には装備者によってサイズが変わる太陽の剣が1本与えられるぞ!
ただし誰に授けられるかは両陣営の巫女しだい!
対立する2つの陣営...。さぁあなたはどちらの味方をする...?
※なお、コピーされたサーバーを用いるため、現在のサーバーに影響はございません。
イベント期間
・本日9/9~戦争終了までを予定しております。
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新イベントねぇ...ん?ソーラ...サンクチュアリー...?
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─あ!キラキラしてルー!』
『...聞いてた!?』
割と真面目な話だったんだけどなぁ...。まぁアイリスらしいよね。それで、アイリスが見つけたのは...
『イヤーカフ...?』
太陽の形をしたイヤーカフだった。
『綺麗だよネ〜。アヤネ付けてみたラ??』
『えっ...?』
『こんなところに落ちてるんだから誰も使ってないデショ。』
『そう...かなぁ...?とりあえず《鑑定》』
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【名前】太陽の耳飾り:品質☆
【説明】特殊な素材を用いて造られた太陽型の耳飾り。所有者の攻撃に火・光属性を追加し、火・光属性攻撃力を上昇させる(大)。
【所有者】『ソーラ・サンクチュアリー』
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『やっぱり所有者がいるみたいだね。』
『そうなノ?』
『うん。だから持ち主が見つかるまで預かっておこっか。』
『そうだネー。』
『ソーラ・サンクチュアリー』...。なんだか暖かい名前だなぁ...。
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「ソーラさんが...太陽の巫女...?幼なじみって...ルナリアさん......だよね...。」
つまり...記憶喪失のルナリアさんが何かを求めてこの星に侵略すると...それを知ったソーラさんがルナリアさんを止めようとこの星に来たと...。
「これは...どうすればいいんだろう...。」
「...私はあやと同じ陣営に行くわ。」
「ひゃぁっ!?す、すず!?いつ来たの!?」
「今日は何しよっかなぁって辺り?」
「最初からじゃん!!」
まったく...。それにしても、すずは選択を私に任せるようなので、ここは慎重に行きたい。...でも、ソーラさんの話を聞いていると、どうしても彼女に同情してしまう。1度決めた陣営の変更が可能であればひとまず太陽陣営に入って、ルナリアさんの話を聞いてから最終的な判断をしたい...。
「うん。いいんじゃない?...まぁ私は怪しいと思ってるけど。」
「ん?」
「なんでもない。」
「?」
それをすずに伝えると、普通に了承してくれた。とりあえず、この方針でいこう。
───トントン...!
「はーい。」
「...少し...いいかな?」
「!そ、ソーラさん?」
「うん...。」
「とりあえず座ったら?」
「あ、ありがとうスズカさん。」
「それで要件は...ルナリアさんとの件ですよね?」
「っ...知っているのなら話は早いわ。...4人とも私の陣営に入ってくれないかな...?」
「うん。いいよ?」
「もちろんただとは言わな...え?いいの?」
「うん。だけど、ルナリアさんともちゃんと話し合いたいからそれまでだね。」
「...そっか。分かった。いや、ありがとう...。」
こうして私たちは一時的に太陽陣営に所属することになったのだった。




