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第281話 グォォォオしか言わないドラゴンさん




「ま、マリエスタ...様...?こ、これは一体...?」

「ククッ...見れば分かるだろう。これは試練だ。ほら。お前たち人間がトラウマになっているあのスカー...ドラゴンが試試験官だ。」

「何でですか!?」

「何でとはどういう事だ?」

「なんでこんなことするんですか!!」

「なんでと言われてもな...。人間種の強さが気になったからとしか言えんな。」

「そんな...。」

「本当は最終日にパーッとやる予定だったんだが、思いのほかアレを手にする人間が多かったものでな。最初で最後のこの機会。私は存分に楽しんでおる。」

「この街の人は...どうなるんですか...?」

「さぁな。アヤネが...いや、人間達が頑張ればなんとかなるんじゃないか?」

「そんな無責任な!」

「アレの性質を見抜けなかったお前たちの責任だ。」

「っ...。」

「お?...これは...また...」




「───ふざけたものだ。」



─────────

──────



「グォオオオオオォァアアアアアアア!!!!!」



─────ピカァァァア...!!!



「なんだ...!?」

「待て...!これは進化の光じゃないか...!?」

「ウッソだろお前!これ以上化け物になるのか!?」

「ジョー癖!念の為《要塞》の重ねがけを頼む!」

「うむ!任せろ!」



「なんか黒くなってない...?」

「そうだね...?普通は白い光なはず...。」



途中まで大きな白い光だったのに、光が小さくなるにつれて色が濁っていき、真っ黒になってしまった。そしてその黒い光もギリギリ人が入れる程度の大きさにまで縮んでいた。



───ピシッ...バキィィンンッ......!



「...キヒッ。」


「「「っ!?」」」


「小さい...少女?」

「....。」

「ん?あや?どうしたの?」



なんでその姿まで...?なんで...なんでスカーレットの姿をしているの...?



黒褐色の肌に真っ赤な目を私に向ける人型スカーレットの姿をしたドラゴン。彼女がしなさそうな嘲笑するような顔をこのドラゴンは晒している。元からこの姿に変身できたのか...?だとしたらなぜ最初からやらなかった...?



「この体..キヒッ....使いやすい...!ギャハハッ!!私はスカーレット!今度こそお前たちを滅ぼしてやる!!」


「......ぃ...。」


「ん?」


「スカーレットはそんなこと言わないッ!!」



───ギィィィィイィイィィイイイインンンッッ!!!



「ぐぬっ...!?むむむ...そんなものか!」

「うぐっ...。」



頭が...痛い...!...それはそうだ...。だって短期間に《刀堂流刀技・朧月》を2回も使ってるんだから。ぐっ...それにしても...人型でもドラゴン姿と変わらず硬いんだね...。


ちょっと翼の操作も覚束無いや...。



「ぁゃ......!!」



遠くからすずの声が聞こえる...。ごめんすず約束破っちゃった...。



『...バトンタッチ。』




──────────

─────



「あやぁぁぁあ!!!!!」



───バヂヂヂヂヂッッ!!!



体全てを雷に変え、地面に墜落しそうになっているあやの元に走る。だが...



──ピタッ......



「え...?」



真っ逆さまに落ちていたはずのあやの体は私が瞬きした瞬間、元通りに飛んでいた。



「あ、あや...?」

「...。」



私に背中を向けたまま無言であのドラゴンを見つめているあや。これはあやじゃない。私の知るあやじゃない。ならこの子は誰...?




「私を愚弄する者...死すべし。」






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