番外編 しょた!しょた!
──カインside
──べしっ!
「ごはぁぁぁあ!?!!」
「まだまだだねぇ〜?」
目の前のロリっ子鬼神のデコピンを受け、俺は情けなく吹き飛ばされる。図らずとも初めての戦いと同じ攻撃で吹き飛ばされたが、あの時とは違い、気絶はしなかった。その点成長したと言えるのではないだろうか。ない?...そっか。
「でも危機察知能力は良くなったんじゃないかな〜?」
「そ、そうか?」
「うん!私...我の攻撃を数回掠らせただけでも素晴らしいと思うぞ!」
「...別に今更キャラ作らなくてもいいんだが...。」
「むぅぅ!なんだよなんだよ〜!別にいいじゃないか〜!もう怒った!カイン死にたくなきゃ本気で来なっ!」
「ちょっ!はぁ!?っ!《鬼化》《不屈の赤鬼》!」
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【名前】《鬼化》
消費MP:現MPの半分を消費し変身。消費したMPによって持続時間が変わる。
【効果①(LV.1)】一時的に肉体を鬼の身体に変化させる。
【効果②(LV.1)】INT、MNDを全てSTR、AGIに加算し、物理攻撃力が上昇する(極大)。
【効果③(LV.5)】他のスキル使用時、スキル名に『鬼』が付き、スキルが強化する(極大)。
【効果④(LV.☆)】スキル《不屈の赤鬼》を所持者に付与する。
LV.1:STR+35
※使用後、現実での24時間使用不可
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【名前】《不屈の赤鬼》 消費MP:────
【効果①(LV.1)】《鬼化》と併用することにより、使用者が赤鬼となる。
赤鬼の体:防御力が非常に高く(DEF×5)、体が大きい。加えて、火属性攻撃を得意とする。その他諸々。
【効果②(LV.5)】任意で暴走することができるようになる。ただし、暴走するとMP切れになるまで暴れ続ける。
【効果③(LV.☆)】スキル《静水の青鬼》を所持者に付与する。
LV.1:STR+50、DEF+50
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───バギッッ!!
防御力特化の超巨大な赤鬼に少しずつ変身しながら両腕をクロスさせて、鬼神様...心牙童子の攻撃を受ける。が、音からわかる通り、力が強すぎて両腕が折れてしまった。
「ぐ、ぎぃ...!...せ、《静水の青鬼》...!」
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【名前】《静水の青鬼》 消費MP:────
【効果①(LV.1)】《鬼化》と併用することにより、使用者が青鬼となる。
青鬼の体:自己治癒力が非常に高く(状態異常:自然回復(極大)付与)、体が少しだけ大きい。加えて、水属性攻撃を得意とする。その他諸々。
【効果②(LV.5)】目を閉じると付与される状態異常が自然回復(超極大)になるが、その間防御力が0になる。
【効果③(LV.☆)】スキル《暴虐の黒鬼》を所持者に付与する。
LV.1:STR+50、INT+50
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大きかった体が半分ぐらいになり、肌も赤から青に変わる。そして、目を閉じ、回復力を上げた。しかし、黙って回復するのを待つというのは心牙童子は絶対にしない。なので先読みして後ろに跳躍すると...
───トゴォォォオオオォォンンンッ!!
「ありゃ?外しちゃったぁ〜。てい!」
「ぅっ!あっ......ぶねぇっ!!?!?」
完全回復し、両腕が自由に動かせることを確認する。そして、最近覚えた変身技を使う。
「《暴虐の黒鬼》!」
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【名前】《暴虐の黒鬼》 消費MP:────
【効果①(LV.1)】《鬼化》と併用することにより、使用者が黒鬼となる。
黒鬼の体:攻撃力、防御力、自己治癒力共に非常に高く(STR×3、DEF×3、状態異常:自然回復(大)付与)、体が小さい。加えて、闇属性攻撃を得意とする。その他諸々。
【効果②(LV.5)】意識を保ちながらの暴走をすることができるようになる。そして、任意で暴走状態を解除することができる。
【効果③(LV.☆)】スキル《鬼神》取得の挑戦権を所有者に付与する。
LV.1:STR+50、INT+50、DEF+50
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「ぅ、ぐぅ...ゥゥガァァァアアアァアアアアア!!!!」
「暴走状態?いいよ。受け止めてあげる!」
────ド...ゴォオォオォオオオオォオオオンンッッ!!
「グゥア?ァァァアアアアアアアアアア!!!!!!」
「そんなに小さくなっちゃってさ〜。」
「ウ、ウルセェエエェエエエエエ!!!!」
今の俺は所謂ショタっ子と呼ばれる見た目をしているだろう。正直目の前のロリっ子と同じぐらいの目線ともなると恥ずかしいというか...。なんとも言えない感じではある。
「《剣気》ィィィ!!!」
「むっ。せい!」
俺の大剣を指で摘まれたので、左手で手刀を作り、斬撃を飛ばす。が、そちらも片手でかき消された。なんちゅうバケモンだ...。
「ガァァアァアアアアア!!!!」
「ほい!」
「グベアッ!?」
《剣気》を放ちながら蹴りを入れようとしたが、それを避けられ、勢いそのまま地面に転がされてしまった。その無防備になった腹に心牙童子の足がかかり...
「グハッ...。」
「ちょっとまだ暴走状態を操れてないみたいだねぇ?」
「...相変わらずやり過ぎだな。」
「む?何?ウルバもやりたいって?」
「んな事言ってねぇよ!?」
「カイン大丈夫かなぁ?」
「あぁ?カインなら大丈夫に決まってんだろ?それにやさ男。お前なら復活薬で意識戻せるだろ。あの鬼神様がカインを殺した訳でもねぇしよ。」
「まぁそれはそうなんだけど...。とりあえず飲ませようか。」
───コク...コク...
「ガ、ガァ、ガラァアァアアァアアアアアイ!!??!!?」
「あ、起きた。」
「起きたな。」
「良かったぜ...。」
これがここでの毎日であった...。
???「喜べショタっ子だぜ?...ははっ...。」




