番外編 メルフォーズとファルティタ
───ファルティタside
メルと出会う数ヶ月前に私は天界を追い出されてしまった。何を言っているんだコイツと思うかも知れないが、これは紛れもない事実だ。
私は始まりの日から創造神と共にぐうたらと過ごしていた。...まぁ途中なんかすごい大きい戦争があったんだけど他の大罪達が頑張ってくれたお陰で私は気持ちよく寝ることができた。だけどその戦争の後、いつも一緒に寝てくれていた創造神がしわくちゃのおじいちゃんになって、私とも一緒に寝てくれなくなったのだ。他の大罪達に聞いてみたりもしたのだが、誰もが悲しい顔をして質問に答えてくれなかった。そういえば最近スカーレットちゃん見ないなぁ?
『まいったなぁ...。創造神の大きなおっぱいがもう堪能できないじゃんかぁ...。』
『どうしよぅ...。』
あ、創造神は元々女神だったんだよね。グラマラスなボディを持つ美神だった。...今はもう性別までもが変わってあの頃の大きなおっぱいなど見るも無惨な姿(雄っぱい)に...。
そんなことがあってから、私は天界で天空王としての肩書きを持ちながらずっと一人で寝てたんだよねぇ。で、ずっとぐうたら過ごしてた訳だから部下の天使達に怒られちゃってさぁ。それで天界を追い出されたのだ。
『地上になんかいい抱き枕とかないかなぁ?』
追い出されてもやることは1つ。寝ることだ。天界でずっと1人で眠ってたんだけど、やっぱり寂しいっていうか、落ち着かないっていうか...。だから私は天界を追い出された後、地上で抱き枕を探し始めたのだ。
『できれば柔らかくて気持ちいい枕がいいんだけどなぁ...。女の子とかもいいかも?創造神みたいなふかふかのおっぱいを持ってる女の子とかさぁ。』
『見つかんないなぁ。そりゃそうだよね...見知らぬ人から急に一緒に寝てくれませんかなんて言われたら断るに決まってるよね...。』
『はぁ...どうしよ...。どっかに家建てて一人で暮らそうかなぁ...。』
『てかここ暑いなぁ...。どこなんだここは...。ん?魔大陸のサンドーラ国のニスリンド?へぇ...。』
『うわっマグマ溜り多すぎない...?うへぇあっちぃ...。翼が蒸れちゃうよぅ...。なんだか頭がフワフワしてきたしぃ...。』
『んぅ?なんだこの冷たい何かは...。柔らかくて...ぷにぷにしてて...ひんやりしてて...気持ちぃ...。zzz』
『あれ?男の子?なんでここに...え?あなたの家なのぉ?そっかぁ...ごめんね?ねぇねぇここに柔らかくてぷにぷにで冷たい枕とかなかった?』
『えぇ!?貴方なの!?わ!ホントだ!貴方スライムだったんだね!一緒に寝よっ!あ、そういえば名前はなんていうの?...メルフォーズ?そっか。私はファルティタ。ファルって呼んで?』
これがメルフォーズとの出会い。理想の枕を探しに地上で旅をしている内に、私は魔大陸にある世界で最も暑い国であるサンドーラ国のニスリンドに来ちゃってたんだぁ。で、あまりの暑さに熱中症起こしちゃって気がついたらメルフォーズの家に侵入してスライム姿のメルフォーズを抱きしめて寝ちゃってたんだよねぇ。暑さで本当にどうにかなりそうだったからメルとであえて良かったなぁ...。
今でも一緒に寝る仲だし、たまに天界にも呼んでそこでもまた一緒に寝たりしてるんだよねぇ。あ、そうだった。メルとの出会いの後、地上に来た部下の天使達にどこに行っていたのかと怒られて、天界に戻ることができたんだよぉ。そっちが追い出しといてなんて理不尽なんだって思ったけど私は優しいからねぇ。今まで通りに過ごさせてくれるならって条件で天界に戻ることにしたんだぁ。
私がいない間、天界では天気が荒れていたらしくてねぇ。そりゃ私のスキル《同調》がなければ凍えるでしょうね。だって創造神は天気調整の為に私を創り出したんだから。
そんな訳で、私はメルという抱き枕を手に入れたのだが、ある日突然メルが消えてしまったのだ。まぁ確かにメルは私よりも寝ているため、無防備で襲われてもしょうがないとも思った。だけど、まさか誘拐とかされるとは思わなかったよねぇ...。仮にもメルは魔大陸の三大魔王な訳だからさ。
だからメルから連絡が来た時はビックリしたよね。ずっと行方不明になっていたメルからいつもの間延びした声が聞こえてきた時はどうしようかと思ったねぇ...。
まぁ今は迎えに行った先でアヤネと一緒に寝てるわけだけど。
なんだかラノベっぽい感じですね...笑
だらけてばかりで追い出されたのに天気が崩れたから戻ってこいと言われたけどもう遅い的な感じのやつが作れ...ないですね。ちなみにタイトルセンスは気にしないでください...。




