第245話 私の理想
「ふぅー!お風呂気持ちよかったー!」
「それは何よりだね。」
3人で一緒にお風呂に入ったあと、お昼ご飯を食べることになった。ちなみに今日はすず達のお父さんお母さんは仕事でいない。まぁまだお昼だしね。
「ねぇねぇ今日のお昼は私が作ってもいいかなぁ?」
「え!?雪華ちゃん作れるの!?」
「ちょっ!?それ私も初耳なんだけど!?」
「えへへ。最近上手に作れるようになってきたんだぁ。」
「そうなんだ〜!じゃあお願いしてもいいかな?」
「もちろん!でもずっと料理作ってる彩お姉ちゃんには敵わないけどね...。」
「...まさか雪華が料理できるとは...。あやの好感度を上げる作戦か...?」
まさかお嬢様である雪華ちゃんが料理できるなんて思わなかった。すずは何やらボソボソ言っているが、私は雪華ちゃんの料理の方が気になって聞いていなかった。
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「おまたせ〜!今日は2人が好きな和食にしてみたよ!」
「おぉ!美味しそう!」
「くっ...美味しそう...!」
「ふふっ。お口に合うといいなぁ。じゃあ食べようか。」
「「「いただきます!」」」
雪華ちゃんが作ってきたのはThe・和食とでも言うようなものだった。焼き加減が絶妙な鮭を始め、沢山の品目が食卓に並べられていた。と言っても和食って実は簡単に作れるから洋食よりは楽に作れたと思う。和食は難しい!っていうイメージが着いちゃってるけど、本当は簡単なんだよね。もちろん本格的な物は難しいけどね?一般家庭で作るような和食は簡単に作れて美味しいのだ。
「うんおいひい!」
「...美味しいわね。」
「お口に合ってよかったです。」
雪華ちゃん将来いいお嫁さんになりそうだね。
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「この後何するー?」
「映画でも見る?」
「いいね!」
実はここ清水家にはシアタールームなるものが存在するのだ。結構大きく、50人は入れるものになっている。...そんなにいるかって言われても私の家じゃないからワカンナイ。
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「...ちょっとグロかったねぇ。」
「...ちょっとどころじゃなかったと思う。」
「...まぁ操縦席の隣でゴリルくんの首が吹き飛ぶ映像見たらね...。」
昔見たエヴォンゴリオンがまた見たくなって頼んだんだけど、お昼ご飯食べたあとはキツかったかも。でも面白かったな。最新作が出たら見に行こうかな。最新作が何かしらで延長になったらしいけどね...。
「ゴリジくんがちょっと可哀想だったなぁ。」
「最新作が出たら私と行こうねあや!」
「じゃあ私も行くー。」
「うん!3人で行こうね!」
「くっ...!」
「やた!」
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そして夜。すず達のお父さんお母さんが帰ってきて、一緒に夜ご飯を食べた。...もちろんすず達のお母さんにはハグをされた。すごくおっきかった。
「そろそろ寝ようか。」
「うん。雪華は勉強しなくてもいいの?」
「私はもうバッチリ。そういうお姉ちゃんこそ勉強しなくてもいいの?」
「ふふん。私は大丈夫よ。」
「...どこからその自信が湧いて出てくるのか。」
「まぁまぁ2人とも...。」
ちょっと険悪な雰囲気になりかけたけど、すぐに落ち着いたので私たちはベッドに入った。...えぇと?私が真ん中なのはなぜ?普通雪華ちゃんが真ん中じゃないの?...普通が分からないけど。
「え?だって小さいから...。」
「うぐっ...!」
「押されてベッドから落ちちゃったら大変だから...。」
「ぐぅっ...!」
2人とも暗に私がロリだと言っているようなものだ。特にすず!ようなものだじゃなくて、もう小さいってハッキリ言ってるからね!?
「はい良い子はもう寝る時間だよ〜?」
「雛鳥ちゃんおいで〜?」
「くぅぅぅ...!」
今度は雪華ちゃんが言うか...!雛鳥って...私そんな小さい...?
「よしよし可愛いねぇ...。」
「この抱き心地...久々だったけどいいねぇ...。」
「2人とも暑いんだけど?」
「「...すぅ...すぅ...」」
「もう聞いていらっしゃらない...。」
暑い中、左にすず、右に雪華ちゃんの2人に母親譲りだろう大きな胸を押し付けられながら私は眠ったのだった。...いいなぁ。
さぁて。誰の理想なんでしょうかねぇ...。




