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第238話 一度あることは二度ある?




『おっ!宝箱はっけーんっ!!』

『...でもなんかあからさま過ぎない...?』

『ん?言われてみれば...前も蟻のダンジョンで見たような光景な気がする...。』

『そうなの?』

『うん。こんな感じで台座に宝箱が置いてあったんだ。そこにアイテム突っ込んだらボスが出てきてねー...。』

『そんなことがあったんだ...。どうする?開けたらボスが出てくるかもしれない...。でももし気のせいだったら凄く勿体ない気もするよね...。』

『とりあえず慎重に近づいてみよう。』

『うん。』



水没した豪華な部屋の1番奥にある台座に置かれているのはこれまた豪華な宝箱。小さい海賊船にも宝箱はあったが、これよりも装飾が少なめで、お金だけが入っていたからこの宝箱は期待できるかも。

でも、あからさまなところに置いてあるからこれが罠に思えてしょうがない...。

話し合った結果、辺りを警戒しながら近づいてみることになった。私は常に刀の柄を握っていつでも抜刀できるようにし、すずも両手で杖を握りしめて警戒している。



『...なにもなかったね。』

『開けたらボスが出てくるかもしれないから警戒はしたままね?』

『もちろん。あ、念の為...《サンダーストライクマイン》《サンダーストライクマイン》《サンダーストライクマイン》・・・───』



すずは開けた瞬間に周りから何かが襲ってきてもいいように触れたら起動する罠を張った。ちなみになぜ《サンダーストライクマイン》なのかというと、《サンダーマイン》だと実践で使えるレベルだけど威力が弱めだ。だからもし宝箱が罠で周りから強力な攻撃が飛んできたら受け止められないのだ。よって単純に威力の高い《サンダーストライクマイン》を使ったのだ。



『最後に《サンダーバリア》...じゃあ、開けるよ...?』

『...うん。』



───ガチャッ...!


───バヂヂヂヂヂヂヂッッッ!!!!



すずが仕掛けた沢山の《サンダーストライクマイン》の内の約半数が音を立てて消えた。何かが当たった合図だ。

水中なので拡散した電気はすずが張っていた《サンダーバリア》に吸われ、私たちは無傷でいられた。



『...やっぱり罠だったね。』

『...うん。』

『...警戒してて良かったね。』

『...うん。』

『っとそうだった宝箱の中身は〜...』



水中に漂うのは先程宝箱を開けた時に飛んできたと思われる氷柱だった。少しだけ溶けている。



『おぉ!!これすごいよあや!』

『どれどれ?』



すずが宝箱を物色し、何やら興奮した様子で宝箱から取り出した物を私に見せてきた。



『これって...ダイヤモンド...?』

『多分そうだと思う!見たことあるけど、これは少しだけくすんでいるけどダイヤモンドの輝きだもん!』

『...すずがいつも社長令嬢だということをすぐ忘れちゃうなぁ...。とりあえず鑑定してみるね?』

『うん!』

『《鑑定》』



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

【名前】人工ダイヤモンド:品質☆1

【説明】昔、超高価な装飾品を造るために用いられる天然ダイヤモンドの代わりに人工的に創り出されたダイヤモンド。しかし、当時の技術が未熟だったためか、品質は大いに下がっている。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



『ダイヤモンドではあるけど、人工的に創り出されたダイヤモンドだね。』

『人工ダイヤモンドってこと?』

『うん。そうみたい。』

『ここにあるってことは昔の人が創ったってことでしょ?だとしたら昔は結構技術があったのかなぁ...?』

『そうなるのかな?』


「ヵ...ェ......。」


『ん?すず何か言った?』

『?なにも言ってないけど?』

『なんか聞こえた気がするんだけど...』


「ノ.......ンド......ェセ...!」


『やっぱり何か聞こえる!!』

『魔物!?』






「ワタシノダイヤモンドヲカエセェェェエ!!!!」



この部屋の入口方面から聞こえたので振り返ってみると、そこには氷でできた人骨が立っていた。...古ぼけてはいるが、立派なドレスを着て...。



このボス戦が終わったら番外編ですかねぇ...。(遠い目)

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