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番外編 力と代償



──ヨイチマルside



「...なぁマリエスタ。お前はイベントのことは知ってるのか?」

『もちろんだ。何せ私が考えたのだからな。』

「なるほどな。なかなかいいイベント考えたじゃないか。」

『お前は何様だ。』

「それで?」

『ん?』

「言わなくとも分かるだろう。イベントはこれだけじゃないはずだ。」

『あぁもちろん。人間族に()()()()()()()()()()()モノを用意している。お前も気に入るだろう。』



俺は今、マリエスタからもらった絶海皇の核で彼女と会話している。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

【名前】絶海皇の核(一部):品質☆9

【説明】絶海皇の核の一部。それを通して絶海皇と会話などをすることができる。そして、力を借りることもできる。


※力を借りた後、ゲーム内時間48時間使用不可。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


これが絶海皇の核...まぁ一部だが、それでも品質は最高の1歩手前だ。

貰ってからはしばらく使わないようにしていたが、ある日突然マリエスタからお叱りの電話...ではないが、核を通して彼女に叱られたのだ。彼女は人間族の暮らす大陸を見てみたいとのことで俺に核を渡したのだが、起動しないと意味が無い。起動するということは常に会話状態になるということ。その状態で旅をしていると、タメで話せるような仲になった。



「その内容は教えてもらえんのか?」

『ダメに決まっておるだろうが。まだ育ち切ってないからな。』

「...あぁ...何となく予想はついた。」



育ち切ってない...というのは、まぁ生物のことだろう。イベントに関係する生物なら、ボスとかそこら辺になるかもしれない。...もしかしたらレイドボスが誕生するかもな...。いや、流石にないと思いたい。



「まぁいいや。今はイベントに集中させてもらうぜ。なぁマリエスタ。力を貸してもらえないか?」

『ほぅ?得た力をどのように使うのだ?』

「もちろん()()()()()だよ。」

『そうか。なら1日貸してやる。代償はそうだなぁ...お前のレベルを10だけもらおうか。』

「チッ...結構重いな...。分かった。力を貸してくれ。」



流石は海の覇者様だぜ。レベルドレインなんかこのゲームで見たことも聞いたことも無かったぜ...。それにしてもレベル10取られるのは結構痛手だな...。最近はレベルが上がりづらくなってるから1上げるのに1日はかかる。まぁリターンが大きいのはよく分かっているんだけどな。



『それでは頂くぞ。《経験吸収:LV.10》』

「くぅっ...!」



力が抜けていく感覚がする。ステータスを見てみると、レベルがドンドン下がっていき、10下がったところで止まった。


『《憑依:力》』

「うぉぉぉお!!!」




両手に魚の鱗みたいなのが生えてきて、足が人魚のシッポみたいになっている。だが、体は浮かんでいて、転ぶことはないだろう。茶髪も金髪になり、右手にはマリエスタのもつシクル・デントが握られていた。

そして体の内から溢れ出る力。これがマリエスタの力か...。今すぐにでも試したいという気持ちでいっぱいになる。





『くれぐれも先程提示した目的以外に力を使うでないぞ?...もし使ったのならばその時は覚悟するがよい。』

「分かってるって。じゃあありがとな。」



そういって俺はペンダント状になっている核をシャツの中にいれ、崖からダイブしたのだった。



───────



────



──





───バッシャァァアアアアアアンンッッ!!!



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