第235話 探せ!海の宝物!
『あやーどこに行くー?』
『私はどこでもいいけど...迷子にだけはなりたくないよね。』
『た、たしかに...。』
「なに喋ってるノー?早く行コっ?」
行先に迷っていると、アイリスに急かされたので、私たち2人は苦笑いしながら先に行ってしまったアイリスの後を追うのだった。
ちなみに、私とすずはフレンドチャットで会話をしていて、アイリスは普通に話しているため、私とすずの会話をアイリスは聞き取ることが出来ない。まぁ私たちはアイリスの声をちゃんと聞き取ることができるから意思疎通ができないこともない。
アイリスが普通の人間ならば、水中で会話をすることはできなかっただろう。私たちにはすずが付与してくれた《ウォーター・レジスタンス》があるが、話そうとすると口に水が入ってきて話せない。もちろんギリギリ触れないようにはなっているが、それでも話せない。その点アイリスはホムンクルスだ。発声の仕方が違うらしいので、関係ないとのこと。まぁ要するに意思疎通可能ってことだね。
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アイリスがどんどんと深海へと向かっていくので、私達もついて行く。
「ギチギチギチ...!」
「ギチィッ...!」
「たぁっ!!」
───スパパンッ!!
「ギチィィィ...!!」
「ギチュルルル......。」
『一家に一台欲しいわね...。』
『そうだね....。』
私たちが何もしなくてもアイリスがどんどん近づいてくる敵を倒してくれる。
「ひゃっはー!楽しイィィィイ!!!」
『...これはちょっと危ないんじゃ...。』
『ちょっと止めてくるね。』
戦闘狂になっているアイリスを止めに、私は泳ぎながら敵を斬っているアイリスを全速力で追う。...結構速いな...。
やっと追いついた私はこちらから話しかけることができないので、肩をトントンと叩く。
「んぇ?どうしたノ?」
進みすぎって言いたいんだけど、どうジェスチャーすればいいのだろうか...。
とりあえずアイリスの手を繋いですずが追いついてくるのを待つことにした。
「えっ...きゅ、急にどうしたノ...?」
自由奔放なアイリスが珍しく焦っている。可愛───。
『──おまたせあや。』
『っ!う、うん!じゃあ行こっか。』
『ふふっ...分かった。』
その後も毛虫と魚が合体したかのような魔物を討伐しながら進んでいく。今度はアイリスも足並みを揃えてくれているので、さっきの手繋ぎは効果があったようだ。...なぜか、アイリスの顔を見ても目を逸らされるのだが...。私何かやっちゃったのかなぁ...?
『あっ!あれ見てあや!!』
『んー?あれは...船?』
『海賊船よ!!きっとお宝があるはず...!行こっ!』
『まっ、まってよすず...!!』
「アヤネ!早く早ク!!」
『アイリスまで...。』
小さな海賊船を見つけたすずは先程のアイリスと同じようにはしゃぎ、泳いでいってしまった。アイリスもさっきまで大人しかったのに、元通りになってしまった。
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「何も無かっター...。」
『結構お金があったわね...!』
『う、うん...。お宝ってほどでも無さそう...?』
『まぁ最初はそんなものでしょ。まだ時間はたっぷりあるから頑張りましょ!!』
『うん!』
小さい海賊船だったため、沢山のお金以外特に何も無かった。...まぁお金がお宝かもしれないけどね...。
それにしても、海底はすごく綺麗な景色だ。後方部分が海底の砂に埋もれ、沈んでしまった海賊船も相まって神秘的な景色となっている。潜水艦からではあまり見ることができなかったから、こういうのも新鮮でいいかも。
そんなことを考えていると、いつの間にかすず達は結構遠くまで行っていた。私も遅れずについて行かねば...!...迷子は怖いからね。




