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第227話 擬似黄金金属の体



───ガァァァンッ!ガァァァンッ!ガァァァンッ!


──ガァァァンッ!ガァァァンッ!ガァァァンッ!


────


「ぇぅぅゅ...zzz...はっ!アヤネ!もういいぞ!」

「ワタシ、コレ、ウチツヅケル...え?」

「ついにできたぞ!!」

「えっ!?ほんとに!?」

「見てみろこ黄金色をっ!!」

「...ん?オリハルコン...?」



私が今まで打っていた金属はオリハルコンと全く同じ色をしていた。だからオリハルコンだと思っても仕方がないだろう。



「ん?あぁ言ってなかったな。オリハルコンとヒヒイロカネは元々同一金属だったらしくてな。」

「えぇ!?」

「何の因果か元オリハルコンは2つに別れ、物理的な硬さを持つものと魔力的な硬さを持つものになったのだ。元からの性質であった物理的な硬さを持つ方はオリハルコンのまま。そして、新しく誕生してしまった魔力的な硬さを持つものはヒヒイロカネと呼ばれるようになったのだ。」

「ほぇ...。」



衝撃の新事実。まさかオリハルコンとヒヒイロカネが同一の金属だったとは...!でも効果はまるで反対だしいいのかな...?



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

【名前】擬似ヒヒイロカネ:品質☆7

【説明】ブラックアイと呼ばれる大陸にしか存在しない伝説の金属であるヒヒイロカネを模したもの。どんなものよりも硬く、その金属で造ったものは全てが神器となると言われているオリハルコンとは違い、ヒヒイロカネは魔力的な方面で優れた金属であり、その金属で造ったものは全てが神器になると言われている。ただ、人工的に造られたものなので本物のヒヒイロカネには劣る。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「すごいなぁ...。」

「ふふんっ!擬似ヒヒイロカネは本物より劣っているが、普通に使える金属だからな!さっそくこれを使って体を造っていくぞ!」

「うん!」



アイリスの体を造るにあたり、体は全て私と同じ形になっている。流石に頭は人形の頃と同じ形だけどね。


造り方だが、ドールスさんのこれまた25年程度かかって手に入れたらしい《金属粘土》を使ってオリハルコンと擬似ヒヒイロカネ混ぜて、文字通りコネコネしていく。《金属粘土》は金属を魔力によって粘土のように柔らかくして形を整えるスキルだ。取得条件が分かっていないらしく、ドールスさんはこの世界で一人しかいないとドヤ顔していた。可愛い。



「...あやぁ...?」

「あれ?起きちゃった?」

「なんかやな予感がしたから....。」

「気の所為じゃない?」



ずっと同じリズムで打っていたからその音が子守唄のようになってすずは眠ってしまっていたのだ。ちらりと寝顔を見てやる気を出したのが7時間目ぐらい。



さて、話は戻るが、オリハルコンと擬似ヒヒイロカネの比率は1:10。装甲は軽量化のために薄く造るとはいえ、大人の拳3つ分のオリハルコン(今は2.5つ分だけど)しかないからどうしても少なくなっちゃうんだよね。その分防御力は大分下がるとはいえヒヒイロカネも伝説の金属。オリハルコンの次に硬いらしいから防御力に関しては多分問題ないと思う。それに問題だった魔法に対する防御力が高くなるから万事解決?



「ふぅ...。これで装甲は完成だな。」



各部位ごとのパーツに分けて置かれている擬似黄金金属製の体。これを先程...約11時間前に造った体に装着していくだけだ。

ちなみに、顔の部分は更に細かくなっていて、顔のパーツだけで全部で27もある。これもゴーレムになっても顔を自由に動かせる(目や口だけ)ようにするためである。




「最後の工程は本当に慎重にやらなければならないからしばらく外してくれないか?」

「...分かった。」



できれば最後まで見届けたかったが、メインで造っているドールスさんに言われればそうせざるを得ない。明日も学校があるので、今日はもうログアウトすることにする。ちなみに今は夜中の2時だ。




「...明日起きれるかなぁ...。」



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