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第226話 擬似ヒヒイロカネ




「......なんて?」

「だからオリハルコンだよ?」

「オリハルコンってあれだよな?伝説の金属って呼ばれてる...」

「そうそう。」

「で、どんな金属よりも硬くて...ブラックアイにしか存在しないという噂の...?」

「うん。」

「......ぁ...。」


───バタッ...!



「「ドールスさぁぁぁあん!??!!」」



最近よく人が倒れるなあ...。


と思いながらドールスさんを起こして話を聞くと、オリハルコンは金属を扱う職に就いている人ならばみんなが皆憧れる金属であるとのこと。それが目の前にあるのだから気を失っても仕方がないらしい。...そう言いながら今もオリハルコンを凝視している。



「ほ、本当に使っていいのか...?」

「うん。いつか造る刀に使いたいからちょっとだけ悩んだんだけどアイリスの方が大事だからね。」

「まぁあやならもう1回オリハルコン手に入れそうだよね〜。」

「本当に使っていいのだな!?」

「うん。」

「本当に本当にいいのだな!?!?」

「うん!」

「......分かった。だが、量が少ないからな。合金にするぞ。」

「まぁそうなるよねぇ。」



オリハルコンは大人の握り拳3つ分しかない。それだけを使って私と同じぐらいの背丈の体を造ろうにも量が少な過ぎる。だから他の金属を合わせて使うのだ。



「...伝説によると、オリハルコンはこれまた伝説の金属であるヒヒイロカネと非常に相性がいいらしい。もちろんそんな物はないからな。太古の昔使われていた技術を使って擬似ヒヒイロカネを造る。」

「え!?そ、そんなことができるの...?」

「伝説の金属を造りだす...?」

「擬似だが、伝説の金属を除けば1番強くなるはずだ。」

「「おぉお!!」」



「...まさか使うとは思っていなかったスキルを今使う時が来るとは...。」

「「?」」

「オリハルコンを扱うのは子供の頃からの夢でな...。ずっと育ててきたスキルがあるんだよ。つい最近...と言っても数年前だが、育てていたスキル《超・金属加工》が《極・金属加工》になったんだ。《超・金属加工》の方はオリハルコン、ヒヒイロカネを除く全ての金属を加工することができるとあったんだが、《極・金属加工》の方はこの世に存在する全ての金属を加工することができるとある。このスキルならばオリハルコンを扱えるはずだ。」

「すごいっ!!」

「まぁあやが扱えない金属を扱えるって時点で凄いんだよね...。ちなみにそのスキルを手にするまでに何年かかったの?」

「32年だ。」

「「32年っ!?」」



─────────

─────


「私も造ったことがないから分からないが、擬似ヒヒイロカネの製法としては少量のオリハルコンに他の金属全てを混ぜるとできるらしい。比率はオリハルコン1に対して他の金属は2だな。」

「えっ...じゃあ無理なんじゃ...?」

「私を誰だと思ってる?より良いゴーレムを造る為に世界を巡ったのだぞ?その私が伝説を除く全ての金属を持っていないはずがない!!」

「「は、はい!」」



あまりの剣幕に2人して背筋を伸ばし、勢いよく返事をする。



「はぁぁぁぁ...♡まさかオリハルコンが手に入るとはぁぁぁ...♡」

「ど、ドールス...さん...?」

「っと私としたことが...。アヤネは確か鍛冶をやってるんだっけか?」

「あ、うん。」

「なら打つのは任せる。私は適切なタイミングで混ぜていくからな。」

「せ、責任重大...!」

「あや大丈夫...?」

「アイリスのためだもん。大丈夫に決まってるよ。それにこんな機会中々ないからねぇ...。楽しみでもあるよ!」

「ふふっ。あやらしいね...。」



すずの笑顔を見て元気100倍。張り切っていくぞ!



──────────

───────



「打つ前に一言。擬似ヒヒイロカネは恐らく出来上がるのに10時間ほどかかるだろう。その間ずっとひたすら同じリズムで打ち続けないと失敗作が出来上がる。あと、今回は共同制作だから私のスキル《極・金属加工》はアヤネと共有される。互いに頑張ろうな。」

「う、うん。」



正直怖いけど、多分私ならいける。要は機械になればいいんだ。ワタシハオナジリズムデウチツヅケルキカイ...。



「では、いくぞ!」



───ガァァァンッ!ガァァァンッ!ガァァァンッ!



──ガァァァンッ!ガァァァンッ!ガァァァンッ!



─ガァァァンッ!ガァァァンッ!ガァァァンッ!



───────



────



──



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