表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
234/798

番外編 スズカさんの試練の塔チャレンジ③



───コツッコツッコツッ...



「...うわぁ...!」



急に視界が開けると、そこには雲ひとつない青一点の空が広がっていた。少し下に視線を向けると、私がいる場所の全貌が明らかになる。1...2...3......正八角形のマップで、広いとはいえ、先程までの森マップと比べると大分狭く感じる。



そして、私と対角線上にあるのは不自然に盛り上がった土と、その上にある庭、そしてそれを取り囲むように散乱する岩と土だった。家がないのに庭と言うのか分からないけど、家庭菜園のための小さな畑やらジョウロやら池やらがあったからね。



「...まぁ絶対何かあるよねぇ。」



十中八九罠か、そう出ないとしても何かしらあるであろうその家に向かうと...



────ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...!!!



「ゴーレムか...。」


「ググギゲガガガ...?」



頭の上に先程の庭があり、散乱していた岩や土が手足となっていく。完成系は20mを超える人型のロックゴーレムだ。



「わ、私勝てるかなぁ...。」



自然と引き攣る頬を叩き、ロックゴーレムに向き直る。不安しかないが、私にはある秘策がある。これは相手が行動不能の時にやらないとこっちが危険になる策だ。メタルな体を持っているとはいえ、恐らくレベル差もある相手に、上からその巨大な腕で叩きつけられたらクリテイカル必至だろう。あの焔龍王スカーレットで経験済みだしね。



「ギギガガガァァァア!!!!!」



緑に染まる二対の目に見据えられながら、私は秘策のため、行動に移った。



「グゲガァァ!!!」

「よっと...!《ウォーター》《プレス》《コンプレッションキャノン》!」



───ドガァァァンッ!!!


───スパァァァンッ!!!



意外と早いロックゴーレムのパンチを避けて詠唱する。私が今やっているのは水の圧縮だ。召喚した水を風魔法で圧縮していき、ロックゴブリンよりも硬いであろうロックゴーレムにぶつける。その際、ぶつけるのは下半身かつ、部位構成要素が土である場所に放つ。例え水魔法が弱くても、補助する魔法が強ければ必然的にその魔法も強くなるのだ!



「やったか!?」


「グガゲギィィイ!!!!」



これは一度言ってみたかった言葉だ。

見事にフラグ回収し、私が狙ったロックゴーレムの膝には10分の1程度の傷しか着いていなかった。しかし、これで目安が分かった。さらに圧縮しよう。



「《ウォーター》《プレス》《プレス》《プレス》くらえ!《コンプレッションキャノン》!!」


「ガガガギギゲゲェェ!!!!」



───ドパァァアンッ!!



先程よりも圧縮した水を放ったが、その巨大な腕で防がれてしまった。だが、その自慢の腕にはポッカリと大きな穴が空いていた。周囲に散らばった土が自動的に空いた穴に埋まっていくのを見ながら思案する。



「なら!《ウォーター》《ウォーター》《ウォーター》《プレス》《プレス》《プレス》《プレス》《プレス》《プレス》《プレス》《プレス》《プレス》《コンプレッションキャノン》!!」


「ッ!ギガガガッ!!」


「もういっちょ!!《コンプレッションキャノン》!」



──ズパァァアンッ!!パァァァァアンッ!!!!



修正中の腕ではなく、もう片方の腕で1つ目の圧縮水を防いだものの、2つ目でその腕が弾け飛んでしまった。



「《コンプレッションキャノン》!!」



腕が弾け飛んだことで、バランスの崩れたロックゴーレムに追い討ちをかけるように圧縮水を膝に放った。



───ドゴォォォオォオォオンンッ!!!


──バシャンッ!!



後ろに大きく倒れ、頭の上にあった池の水が全部抜かれた。



「やっと倒れた!」



こうして無事、ロックゴーレムを行動不能にした私は秘策に移るのだった。



次で終わりそう...かな...?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ