第173話 くんずほぐれつ
「あ、あのぅ...?」
「...。」
「これはいったい...?」
あの後、すずに連れられて復興中の街にある新たに買った家に戻ってきた。
問題はその後。なんと、帰ってきてからすぐに私の視界が暗くなったのだ。まぁすずが布で目隠ししたんだけどね...。
なんで目隠ししたのかを聞いてみても、この通り無視される。思えば帰ってくるまでにも話してなかったような...?ルーナさんと2人っきりで冒険したことに怒ってるらしいが、なんでそれだけで怒るのか私はよく分からない。
「...っ!?」
なんだかさっきから感じてる寒気がもっと強くなったような気が....。
「...。」
「うわぁっ!?」
急に体の向きを変えられて、押し倒される。痛みを覚悟したが、背中に感じたのはフワフワした物だった。...つまりはベットの上だね。
ベットの上ですずが怒っているという2つの状況...。なんか前にもあったよねー...なんて...。
「え、えーと...もう目隠し取っても...?」
「ダ〜メ。」
「っ!?」
耳元で艶やかな声で囁かれ、体がビクッとする。...え?今日のすずちょっとエッチじゃない?
ってこれからされることを考えるとそんな事考えてる暇なんてない!
「っぴゃぁぁあ!?!!?!??」
「あら?いい声出すじゃない...。可愛い。」
「ま、待って...!な、なんかすごいのぉ...!」
急に来た擽ったさに身をよじる。なんか触り方がエッチ過ぎる!!それに普段使わないお嬢様言葉なんて使ってるから余計に...!!もっと言うと今日のくすぐりはたまにされるそれよりも数倍擽ったい!!なんで...───
「ひぅっ!?ぅやぁぁああ!!!」
「目隠ししてるからもっと敏感になってるわねぇ...?大丈夫...??」
「すずがしなければっ...───!!ひゃんっ!!」
「私が、しなければ...?」
「ごめん、にゃしゃ、あい...!!」
「ふふふ...。いっそ一日中こうしてようかしら...?」
「や、やらぁ...!はぅっ!!」
───────
────
「はぁー.......はぁー...........。(ピクピク)」
「あら...。やり過ぎちゃったかしら...?」
今の彩音の姿はとても扇情的な姿だった。着ている服ははだけていて、激しくて解けてしまった目隠しの奥にあるトロンとした目。その双眼が懇願するようにじっとすずを見ている。
「.........し...。」
「ん?何か言った?あや?」
「倍返しだ!!」
「ふぁ!?」
今度は彩音が涼香を押し倒し、自分が先程まで付けていた目隠しをすずに付ける。
そして...?
「んやぁぁあ!!!」
「むふふ...。さっきはよくもやってくれたね...!!」
「わ、分かった!分かったからぁ...!!あっはっはっ!!!」
「まだまだ〜!!私はこれの倍以上はやられたからね!!その分はお返しするよ!!」
こうして2人は体力が切れるまでやったりやられたりするのを繰り返すのであった。...なお、体力的に彩音の方が上のため、彩音の方がやる回数が多かったりもする。
「「はぁ〜......はぁ〜.......。」」
2人の姿はもう既にサラシの状態にまで達していた。サラシは装備者が他の装備を何一つ装備していない時に自動で巻かれるものだ。ようするに裸になるのを防ぐためにサラシなのだということだ。
───シュッ!
「むっ...!」
──キィィンッ!!
インベントリにしまっていた黒狼王の魔刀で急に飛んできたナイフを弾きと装備を整える。
「...素晴らし...ってそこの女はなんでほぼ裸なんだ!?」
こうして侵入者と対峙するのだった。




