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番外編④ キジンさんの道



《鬼化》を使いまくってたら《不屈の赤鬼》というスキルが手に入ったんだけど、それが強ぇのよ。実際に魔物化したやさ男に対して使ってみたんだけど比喩表現なしで化け物になったわ。



え?なんで急にそんな話をしたのか...だって?



それはこのスキルを実践で使う時が来たからだよ。



────────

────



『──そろそろ時間だー!』

「ふぅ.....ふぅ......。いつもありがとなやさ男。」

「ぐっ...ぬぅぅ......い、いいって...俺も...レベル上がるし...な!」

「そうかい...。」



『元気100倍!万々菜!』は1度使うと、後の体の痛みがヤバいらしい。それを毎日、それも自分のためにではなく俺のために食べている。なんと有難いことか...。ってかこいつってこんなお人好しの奴だったのか...。



『オイ。ソロソロ行クゾ。』

「......。」



急に頭の中に響くウルバの声にやさ男にバレないようコクっと頷き...



「やさ男。ちょっと外すわ。」

「ん?おう。行ってらー。」

「じゃあな。」



未だ座り込むやさ男を置いて、俺はその場から離れた。



「...それで?何処に行けばいいんだ?」

『ヤットカ...。ソウダナァ...マズハアノ木ト木ノ間ヲ通レ。』

「...。」

『デ、ソコヲ────』



指示された通りに通っていく。ウルバ曰く、ここも特殊な結界が張られているらしく、間違ったルートを通ると入口に戻されるらしい。そして、長らく人の立ち入った気配が無いことからやさ男がこの先にまで行くことはなかったということが分かるらしい。...正直見分けとか分からんがな...。



──────

───


道無き道をしばらく歩き続けること1時間。ようやくそれっぽい所に着いた。俺の目線の先にあるのは古ぼけた神殿のような場所だった。だが、古ぼけてはいるものの、神聖な雰囲気というか...そんな感じのものはきちんと感じられる。



『ツイタゾ。』

「おぉ...。すげぇなぁ...。」

『......ソンダケカ...?』

「いや...な?凄すぎてな?」

『フーン。マァイイ。入ルゾ?』

「...おう。」



なんかちょっと緊張するが、自分を叱咤して神殿に踏み込む。



──ブゥゥゥゥゥゥ...ン............



「ん?」

『ドシタ?』

「...なんか変な感覚がしてな...。」

『マァココハ別次元ダシナ。』

「へぇ...ぇぇ!?」

『ココノ奥ニハ鬼神様ガイラッシャルカラ失礼ノナイヨウニナ!』

「お、おう...?」

『絶対ニダゾ!?アノ方ハ本当ニ恐ロシイノダカラナ!!』



どうしてこうなった...。何故そのウルバが恐ろしいと感じるような鬼神様とやらがここで出てくるんだよ...。



──カツン...カツン...



俺の靴の音が響く。こういうのって現実世界だと気まずく感じるのは俺だけ...?いや、多分俺だけだな...。うん。きっとそうだ。


そうして少し歩くと、中央に天蓋付きベッドが置いてある真っ白な広間に出た。



「.........すぅ...すぅ......。」

「......おいまさかとは思うがコイツが鬼神様か...?」

『オイ!バカヤメロ!!!』



天蓋付きベッドまで来ると、そこには幸せそうな顔をしながら寝ている角が一対生えた女の子がいた。だが、その角は俺の7cmぐらいしかない角と違い、上方向に曲がっていて、その長さは30cm程はあるだろう。



「ふみゅう......?あにゃただぁれ...?」

「君が鬼神様か?」

『オイ...ナンデソンナニ笑顔ナンダ...?オイ...??』

「う?そうだけどぉ?」

「ウルバって奴知ってるか?」

『チョッ!?オイオマッ!フザケンナッ!!』

「ウリュバ?んーと...んーと...あっ!思い出した!!昔、我が加護を授けた奴だったっけ...?」

『イヤナンデオボエテンダコイツ!?』

「ん〜?なんか貴方からウルバの匂いがする〜。」

「?そうか?」

「ん。」




そこから鬼神様のなすがままに匂いを嗅がれたのだった。...一体何なんだ...。




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