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番外編② キジンさんの道




「どうだ?1個食ってみるか?」

「いや...遠慮しとk───」

「えぇ〜...ムシャムシャ...こんにゃに...ゴクンッ...美味いのに...。」

「バッカお前ぇぇえ!?!??!!?!!?」

「ん?どした?」

「どした?じゃねぇよ!!吐き出せ!!今すぐに!!」

「あ、もう遅いわ。」

「クソぉぉお!!!!」



おいおいマジかよ!?なんの魔物を使ったのか知らねぇがやばい!スカーレットやスズカみたいにいるだけで気圧されそうになるような感じはしないけど少なくとも今の俺よりは強いぞ!?

うわぁぁぁぁあ!!!!どんな魔物使ったか気になるけど超怖ぇ!!!!



───ミシッ...ゴキッ...!!......ギギギ...バキッ...!!



「おうおうおう...。...めっちゃデカくね?」



みるみる変わっていき、最終的に全長5m程の虎?になった。この虎の顔はちょうど俺と同じ目線にある。...いや、ほんとにデケェ...。これ鬼人の里潰れない...?だいじょばないよねこれ...。




『グォォオオオオオオオオンンンン!!!!!!!』


───ビリビリビリッッッ......!!!



「...カッコイイけどよ...?」



うん。カッコイイんだこの虎は。体には黒の毛皮に金の線が入っている。蒼く輝く2つの眼は俺をじっと見ている。



だが、そこに殺意は無い。



普通、魔物と言えば、ある一部の職業を除いて人間とは分かり合えない動物だ。だから、その一部の職業によって使役された魔物を除く他の魔物の眼は全て殺気立っているものなのだ。だが、こいつはどうだ?全くもって殺意を感じない。それが指し示すのは...



『ハッハッハー!!!!!どうだー!!驚いたかー!!!!』

「...いやほんとアンタには感心するぜ...。」

『いやぁほんとにここまでくるのは大変だったんだぜ?何度も失敗しては暴走した魔物になったりな...。幸い、たまたま見つけたここはひとつの入口からのみ、正しい道を通らないと出れない仕組みだったお陰で周辺地域に迷惑かけずにすんだけどな!』

「はぇ〜...。」

「どうする?1回戦ってみるか?」

「!!」



ここでまさかの提案。俺としてはこんな同等かそれ以上の敵と戦えるとか凄い嬉しい事なんだけど...。



『沈黙は同意とみなすぜ!!』

「っ!かかって来やがれ!!」



──ビュンッ!...ガキンッ!!



アヤネに造ってもらったクラーガンソードとやさ男(虎ver.)の爪が交錯する。この際こいつの名前やさ虎でいいか。



『ひとつ教えてやるぜ。』

「っ...なん...だっ...!?」



両手で持つ剣で上からのしかかっていたやさ虎を吹き飛ばす。こいつが軽い魔物で良かったぜ...。



()()()の種族はルナティックアサシンタイガー。一見すると大人しいように見えるが、相手の視界を狂わせることに長けていて、最後には全てを食らって暗殺する。そこには何も残らないと言われている魔物だ。』

「そう...かいっ!!」

『ほらほら!!もっといけるだろー!!あのトーナメントに出てたぐらいだからなあー!!』



──ガンッ!!



──ギィィィンッ!!



「っ!...ここっ!!」



──ズパンッ!!


『残念。』

「ぐぁっ!!!!」



俺は背中に攻撃を受け、地面に膝をつく。何故だ...?お前は今目の前にいるだろう...??



『さっきも言ったじゃん!ルナティックアサシンタイガーは相手の視界を狂わせることに長けているって。』

「ま、まさか...!」

『そう。さっきのは幻覚ってこと。...おっともう時間が...。』



───バキッ...ゴキゴキッ...ピシッ...!!



「グッ...ヌゥゥゥヴゥヴゥウゥヴヴウヴ...!!!!」

「お、おい...大丈夫か...?」

「し、しばらく待っといてくれないか...?あ、そ、そうだ...これ、あの野菜の...鑑、定...結果....。」

「お、おう...?」



そうして渡された1枚の紙切れを見て、俺は一言...



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

【名前】元気100倍!万々菜!(狂暗虎):品質☆

【説明】食すと肥料に使った魔物に変身する。第1号の失敗を活かして改良に改良を重ねた第100号であるこの野菜は自分の身体を完全にコントロールできるようにした。ただし、1日1度しか食すことが出来ず、変身時間は3分で、3分経ったら全身に激痛が走る。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




「こいつァやべェ...。」




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