第130話 ネズミーランド
「まじか...。」
「ん〜?あやどうしたの?」
「いや...称号が凄いことになってて...。」
そう。称号が凄いことになっているのだ。その問題の称号がこちら...。
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【名前】『嫉妬』
【効果】Э#д▽△ёЭ/▲чヾ▼”ЭЁ٩Ё٩Ш●:Ы◆▲
【取得条件】嫉妬の絶海皇マリエスタに認められる。
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【名前】『???に至る道』
【説明】???に至る道は今、始まった。2/7
【完全取得条件】特定の称号を7つ集める。
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はい。これらを見る限り、???に至るために必要な称号のひとつがが『嫉妬』であることが分かる。で、2/7と書いてあるからもう1つあるんだけど、これは多分『憤怒のレイドボス』だと思う。まぁ理由は特にないけどね...。
でも七つの大罪に出てくる『憤怒』と『嫉妬』。称号にも7つ集めると書いてある...。
いやぁ...なんかすごい存在になったなぁ...。...私......。
「うーん...あやが憤怒...?...ふふふ......。」
「ふ、ふふッ!笑わせないでヨ!」
──ザンッ!!
「なんでよ....。」
笑う2人に鋭い視線を向けながら考える。ちなみにすずは私の称号を見るために休憩中だ。逆にアイリスは体を動かしたいと、張り切って魔物を斬り倒しまくっていた。
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【名前】チュレッドLV.58 状態:正常
【弱点】なし
【苦手属性】水
【説明】主に火山付近に分布している体長約60cmのネズミ型の魔物。チュレッドは火属性で、火属性魔法を用いた接近戦を好む。
HP:4689/4689
MP:1240
STR:952
VIT:341
DEF:428
AGI:1384
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アイリスが主に相手取っているのはチュレッドを始めとした大ネズミ軍団。全基本属性のネズミがいて、それぞれ水がチュブル。土がチュブラン。光がチュイェロ。闇がチュブラになっている。まぁ見た目は察しの通り名前に使われている色になっているだけである。
チュレッドは足が早く、鋭い爪に炎を纏い攻撃してきていたが、アイリスはまずは足を斬り落としていた。それからトドメを刺し、次の魔物に向かうのだ。
チュブルは主に水属性の魔法を使っていた。運動能力はゼロに等しいが、その代わりに魔法に優れていると言ってもいいだろう。アイリスは避けながら接近していって斬っていた。
チュイェロは光属性の魔法を使っていた。だが、それはあくまでも補助的な役割だったんだけど。本当に秀でているのは身体強化だった。身体強化で体を強化し、アイリスに襲いかかっていた。光魔法は目眩しや攻撃後の隙を埋めるための攻撃に使用していた。まぁ近づいて斬っちゃったんだけどね。
チュブラは闇属性魔法。影に潜ってアイリスの急所を狙っていた。...まぁアイリスに急所なんてないんだけど。アイリスは事前に察知して出てくる方向に刀を向けていた。
「...なんか重くなってきたんだけど...。」
「え?わ、私重い...?」
「うっ...あ、あやは軽いよ!」
「そう...?」
「うん!羽根のようにね!」
「...なんか小さいって言われてるみたいで嫌なんだけど...。」
「理不尽...!!」
ん?でもなんか目線が上がってく気がするんだけど....。
「ぎ、ギブギブ!!重い!!」
「わ、分かった。すぐ降りるよ...。」
「ふぅ...ありがとあや...。」
「あれ?戻ってる?」
「あ、ほんとだ...。効果時間が分からないなぁ...。」
「10分だよ。」
「へ?」
「だから効果時間でしょ?」
「え、そうだけど...まさか数えてた...?」
「うん。」
「うわぁ...。会話しながらも数えられるって...。」
「?」
すずが引いてる気がするが、なんで引いてるのかが分からない。
まぁいいや...。
そう思い、10分ぶりに地面と再開した足で歩みを進めながら3人で魔物を倒していった。
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歩いて数十分後、
「おぉ...いかにもボスが出そうな扉だね...。」
「そうだねぇ...。」
「確かに言われてみればそうネ。」
私達は大きな両開き扉の前に立っていた。
 




