第110話 vs.サケサン軍団
「ギョギョギョッ!!!」
「ギョッ!!」
「ギョギョッギョウッ!!」
「ふッ!」
──スパパパンッ!
「「「ギョォォォ......」」」
こちらに真っ直ぐ向かってきていたサケサン達の頭を両断する。見た目は鮭そのままだからお魚料理を作るときみたいでちょっと楽しい...。
それにしても水魔法って本当に凄いなぁ...。水中なのに水の抵抗を一切感じないから自在に動けるし、刀も地上にいる時と同等のスピードで振ることが出来る。
「────」
「ギョォォォ!?!?!!」
「ギョァァァァア!?!!!?」
ヨイチマルさんも何かのスキルで矢を増やしてサケサン達を倒しまくっている。...私も負けられない。私はすずにかっこよかったって言ってもらうんだ!
『あやどうしたの?変な顔してるけど...。』
『な、なんでもないよ!』
すずに指摘され、慌てて顔を手でムニムニする。...これでよし!
「よし!頑張るぞ!はぁッ!!」
──ザザンッ!!
「「ギョォォォ!!?!!?」」
「ふッ!やぁぁぁッ!!」
──スパンッ!スパパパンッ!!
「「「「ギョギョォォォオオ!?!!?!?」」」」
「ギョギョッ!!」
──ブォワッ!!
「っ!?」
突如真横から槍のように巻き上げられた水が接近してくる。それを何とか体を捻って避けるが、接近してきた水の反動で吹き飛ばされる。
「...痛くないけど、これは目が回るね...。っとそんなこと言ってる場合じゃなかった!」
「ギョウッ!!」
「ギョギョギョッ!!」
前衛にいたサケサン達が接近戦で尽く敗北した為か、後続にいたサケサン達は水魔法に切り替えてきた。
「くっ...!」
──ジョバッ!!
水の槍自体はそこまで強くは無さそうだが、沢山いるサケサン達のことを考えると無視は出来ないため、避けるしかない。
『おいアヤネ。』
『っ!はい?』
『今からめっちゃ飛ばすから避けろよ?』
『............え?』
水の槍を避けながらサケサンを斬っていると、ヨイチマルさんがチャットをしてきた。...え?今からたくさん矢が飛んでくるの...?
──────
ヨイチマルside
「──よし。連絡はした。正直MP食うからあんま使いたくないんだけどな...まぁいい。行くぜ!───《エンチャント:耐久》《エンチャント:剛射》《エンチャント:ウォーター・レジスタンス》《エンチャント:硬化》───《ミリオンズ・ストーム・アロー》!!」
俺は50m離れた正面にいるアヤネに連絡をしたあと、俺の愛弓を構え、詠唱をする。
《エンチャント:耐久》は弓自体に、《エンチャント:剛射》は俺の腕に、そして《エンチャント:ウォーター・レジスタンス》《エンチャント:硬化》は矢に付与してスキルを使用する。ちなみに最近開発した新スキルだ。
ん?アヤネ?......アイツなら何とか避けれるだろ...。だって前に俺の技を目の前で防ぎ切ったからな!!
───────
彩音side
「....な、なんかブツブツ言ってるけど長くない...?絶対ヤバいやつじゃんあれ...!」
──ブワッ!!
「ひっ!?」
──ズォォォォォォオオオオ!!!!!!!!!
「な、何あれぇぇぇぇぇ!?!!?!?!?」
私が背後にいるサケサン軍団をチラッと見ると、危険を察知していたようでしっぽ巻いて逃げようとしていた。だが、そんなことは矢が許さなかった。
「ギョォォォ!??!?」
無数の矢が私達を囲うように、そして、全体が回転しながら飛んできていた。...何が言いたいのかって言うと人工的に造られた矢が飛び交う台風の中心にいるってこと...。
「うわぁぁぁぁあ!?!!?!?」
──ヒュッ!!ヒュヒュヒュヒュ────!!!
──キンッキキキキキキキキキ───!!!
飛来する矢を弾きながらサケサン軍団を見てみるとミンチみたいな状態になっていた。...グロいなぁ...。
○今日のスキル○
今日は《ミリオンズ・ストーム・アロー》です。
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【名前】《弓術》エンチャント:ミリオンズ・ストーム・アロー 消費MP:4000~
【効果①(LV.1)】《風魔法》のストームを付与した100万本の矢を射出できる。ただし、《風魔法LV.5》を習得していないと発動しない。
【効果②(LV.5)】消費MPを増加させると矢の数も増える。
【効果③(LV.☆)】矢をどのように動かすのかを決めることができるようになる。
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