第14話:ローリ町とアコーディオン奏者とフルートの奇術師②
音の奇術師、フルータ。その人物にイブは・・・!?
「フルータ・・・!?(こいつもイブと同じ七つの奇術師の一人か!!)」
フルータは木から飛び降りて着地し、イブ達の前に現れる。そして、こう言った。
「イブ、まだ旅を続けてたんだねー?いい加減、「レインマジックハット」の欠片を探すのはやめたら?奇術師としてやっていけないよ?」
「それでも私はやめる気なんてさらさらないわ。だって、私は・・・!」
「“私は”?」
「・・・イブ・・・?」
「・・・?」
「・・・」
「・・・いえ・・・何でもないわ。それより、私は・・・フルータの手品が許せない。」
イブはフルータの手品に珍しく険しい顔をしながら言う。
「手品は人と人との絆をもたらしていくもの。あんな人を困らせるような手品、『手品』じゃない・・・!」
「・・・へぇー。じゃあ、僕の手品が間違っているのはどうやって証明してくれるの?」
「これで証明するわ!」
「!?イ、イブ、そ、それは『魔法のクラリネット』!?」
イブは青色の魔法のクラリネットを取り出す。その効果は・・・
「攻撃曲、『レイロ・アマーレ』を奏でよ!」
イブはその魔法のクラリネットで攻撃曲の一つを奏でる。その腕前は誰が見てもうっとりする程だが、その直後に炎が出てきてフルータを攻撃する。
「・・・!へっへっへー。とうとうやる気になったんだね。いいよ、受けて立つよ!」
攻撃を受けたフルータは自分のフルートで攻撃曲の一つを奏でる。これを見たハヤテはもう見てられなかった。
「やめろ・・・やめろ・・・」
そして、ハヤテは叫ぶ!
「イブ!!やめろ!!」
「!!ハヤテ・・・」
「そんなことしても何の解決にもならないぞ!!だから、その魔法のクラリネットで攻撃曲を奏でてローリ町を壊滅させるのはやめるんだ!!」
「ハヤテ・・・分かった・・・」
イブはハヤテの説得によりその魔法のクラリネットで攻撃曲を奏でるのはやめた。そして、ソフィーにこう言う。
「ソフィー。数日後に音楽コンサートはある?あなたも出るのよね?」
「えっ?ありますし、私もそのコンサートに出場します!」
「・・・フルータ」
「なーに?」
そして、イブはこう言った。
「・・・数日後の音楽コンサートで勝負よ。」
「分かったよ。じゃあねー!」
イブからそう宣戦布告された後にフルータは向こうに行った。ハヤテは心配そうに声をかけるが・・・
「イブ・・・」
「・・・手品よ。」
「え?」
そして、イブはハヤテの方に振り向いて、こう言った。
「クラリネットでの手品でフルータに勝つわよ!あのコンサートはルールは楽譜さえ読めばOKだから。」
次回、音楽コンサート!そして、音のマジックを奏でる!お楽しみに!