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真騎士(シンナイト)  作者: 夢中闊歩
1章 シンナイト
2/8

2話

こんにちは。夢中闊歩です。開いていただいてありがとうございます。諸事情により、コメントなどは大変申し訳ないのですが、受け付けておりません。それを踏まえた上で軽い気持ちで読んでいただければ幸いです。

 ファルスと話している間に案外時間を使ったのか、入学式の時間が近づいていた。


 「なあシルベール。一つ質問していいか?」


 「ん?構わないけど」


 「あのさ、普通貴族って、しかもシルベールは公爵家だろ?あそこみたいになんで女とか色々寄ってこないんだ?」


 それについては簡単な理屈だよ。聞いて拍子抜けするはずだ。



 「ああ、それは、簡単だ。俺の顔を知らないからさ。俺ってファルスがいう通り、今まで剣で生きてきたから、舞踏会とかもほとんど出てない。それで誰も俺がスターレイン侯爵家ってのが分かんないんだよ」



 このやろう、予想通りって顔しやがって。



 「あーなるほど。ま、俺には関係ない世界か。精々頑張ってくれ」









 「諸君、我が王立騎士学校に入学おめでとう。君らは我が学校の難関試験に合格した才ある人間だ。しかし、我々はその才能を強化することを強制はしない。主体的に行動し、才を磨いて欲しい。おっと、紹介が遅れたな。私はこの学校の校長、ギドレスだ。知っての通り、元騎士団団長をやっていた。それはさておき、この学校には複数の学科がある。ナイトの力を育成するの騎士科。剣の技術を学ぶ剣士科。魔術を学ぶ魔術科。医療専門に学ぶ医療魔術科。用兵などを学ぶ軍師科。剣術科に対し、体術を中心に学ぶ格闘科。


 これらの学科があるが、どの学科にも優劣はない。よって、我が騎士学校ではすべての学科の混合クラスとなる。


 若人よ、学べ、遊べ!今しかできないことを行うのだ。以上だ」


 

 先ほど挨拶をした校長ギドレスは、俺の剣の元師匠だった。なにせ紹介にあったように元騎士団長であり、ナイト(剣豪)の持ち主だ。これには貴族の位に感謝する。このギドレスさんのおかげで俺は質の良い剣の修行を行えたのだから。

 

 そして校長が降壇したあと、進行役の女性が会を進める。


 


「ギドレス校長、ありがとうございました。さきほど校長がおっしゃったように我が学校では混合クラスです。それではクラス発表を行います・・・」



 偶然にも俺とファルスは同じクラスだった。二人でDクラスの教室に座っていた。


 「シルベール、まさか同じクラスとはな。まあありがてえ。友達一人いるって大切なことよな」


 きょろきょろと周辺を観察しているファルスの顔を見ながら俺はある女性を探していた。


 (リアナはさすがに違うクラスか。まあ同じクラスでも正直困ったけど)


 リアナはスターレイン侯爵家と仲の良いスカイクラウン家のお嬢様だ。父親によると俺をリアナと結婚させたいみたいだが。俺はごめんだよ。


 小さい頃から俺と遊んでいたので、俺の顔を知っている少ない人の一人でもある。



 なぜ彼女が同じクラスだと困るのかというと。



 それを考えているとき、教室がしんとなった。みなが一斉にドアの方を見ている。そして俺は、寒気がしたのでこっそりと教室を抜け出そうど席を立ち歩き出そうとしたら…



 「シル?なぜ私から逃げようとしてるのかしら? 気のせいかしら?」


 目の前にリアナが立っていた。



 「やあリアナ。そんなことはないよ。ちょっと学校見学に行こうとしていたんだ」



 それを聞いた彼女が半眼になる。



 「そんな目をそむけられて言われても説得力ないわね。まあいいでしょう。シル、あなたはもっと目立たなきゃいけないのよ?だから私がここにきたわ」



 何故彼女が同じクラスだと困るのか。そう、目立つから。リアナはご両親の良いところを受け継いだよいで、とても美しい。それでも目立つのになにせ四大公爵家の一つ。彼女は俺と違って顔も知られているので一緒にいると目立つ。


 さらに彼女はなぜか俺のことを気に入ってくれていて(ありがたいんだけど)、私が気に入った方が目立たないのはおかしいと言って、俺を社交場に引っ張っていくのだ。そう、無理に。何回逃げ出したことか…


 「どうせあなたは目立ちたくないのでしょう?でもそれは無理ね。私がいるからね。そして私のクラスはDよ」



 俺の平穏な学校生活が…。 これでは目立ってしまうじゃないか…。俺が意気消沈していると、担任の先生が入ってきた。



 「ほら、さっさと席につきなさい。 ついたわね?よろしい。私の名前はキリス ブラウンよ。ブラウン子爵家の者よ。あと専科は魔法。魔法の授業を受ける子は、私が担当するので覚えておいてちょうだい」


 ブラウン家の人か。ブラウン家は昔から魔法で有名な貴族だからな。才能もないのにしがみ付いている貴族ではない。


 キリっと吊り上った眉にきれいな茶髪。うん、男子生徒諸君の好きそうな顔だ。しかも若い。


 「まず最初に、仕組みを説明するわ。まず、クラスにおいてはたくさんの科目があります。そして、その中から自由に選んでください。まったくの自由です。ただ、必ず科によってとらなければならない科目もあるから、後で読んでおきなさい。私が魔法専科だからこれを例に挙げるけど、魔法科は魔術制御1を必修なってるわ。各科、それぞれあるからちゃんと確認しておきなさい。それと、この後自己紹介してもらうけれども、その後に、簡単に試験があるから覚えておきなさい。各教師と戦ってもらいますので」


 そして自己紹介が始まった。

 

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