表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/7

自己嫌悪

「後悔するような人生は送りたくないんだ。」

 彼は何かにつけてそういっていた。

「後になって、ああしておけばよかった、こうしてればこうだったのにって

思うのは嫌なんだ。だから俺はやりたいことをやりたい時にやりたいようにやる」

 彼はその言葉のとおりだった。彼の葉に衣着せぬ物言いや、破天荒な行動は

教師や大部分の生徒からは嘲笑されたが、その一方で一部の生徒からは人気を集めていた。


 ミキもそんな生徒の1人だった。自分の意見よりも相手の反応を先に考えてしまう

ミキはいつしか、学校では「真面目な優等生」を家の中では「聞き分けのいい娘」を

演じるようになって行った。そんなミキにとって自分に素直に生きているコウスケは

まさにあこがれの存在だった。


「転校生ってどんな子なの?」

 夕飯時、ママから神坂くんのことについて尋ねられる。

「別に、普通の男の子だけど?」

 箸で細かく分けた肉の切れ端を口に運びながらミキは答える。

憧れの存在、なんて恥ずかしくて言えるわけがない。

「でもあんまりいい生徒じゃないって聞くわ

ミキ、あんまりそういう子と仲良くしちゃだめよ」

 ――なんでママにそんなこと言われなきゃいけないの!

ホントはそう言いたかった、しかしやはりミキにはその言葉を

口にすることはできなかった。

「コウスケくんはそんなに悪い人じゃないと思うけど」

 

 隣に座っていたマユの口からコウスケのの名前が飛び出し、ミキの胸はどくんと跳ねた。

1日あきましたがなんとか今日も更新です。 感想、ご意見、アドバイス等あれば気軽にコメントしてください。 読んでいただき誠にありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ