表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
永久  作者: 愛埜
now
8/31

1-1-2

 13年前、美津濃あづさが撮った写真。

 今でも尚、色褪せずにその存在感を十二分に放っている。

 初めてそれを目にした客が、全員いつのものかを問うてくるくらい。


「さ、少年は帰る時間だ。」

「保護者同伴でも?」

「同伴じゃないくせに聞くな。さ、帰った。」


 そう言うと、赤毛の少年は友達に声をかけに戻って行った。

 これからは酔っ払い達の時間だ。

 純粋無垢な少年たちには縁のない時間。


「ごちそうさまでした・・・・あと、オッサン。」

「何だ」


 少年はそんなにも写真に興味を持ったのか、それとも開けられている席が気になるのか。


「俺って何歳に見えてる?」

「どうでもいい質問だな。」

「良いから、答えろって」

「中学生か?」

「いや、次の春から中学生。・・・今、俺の知ってる人は13歳だけど、5年前に引っ越しちまった。」

「何が言いたい。」

「別に。じゃ、また来ます。」


 赤毛の少年は、不可思議な言葉を残し店を出て行った。


「最近の若いのは・・・・・・」


 頭をかくしかなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ