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永久  作者: 愛埜
about 14 years ago
5/31

3-1-1


 秋風が吹く。2年なんて歳月は本当にはやく過ぎる。

 この過ぎ去っていく一秒一秒が、とてつもないくらいに短い。


『今日、誕生日だよね。何かほしい?』

『何かくれるの?』

『僕からあげれるものは少ないけど』


 瑠維は檜を見る。


『じゃあさ、一緒に行きたい所があるから、夜の予定は明けといて。寝たりすんなよ。ちゃんと、それなりの時間に帰って来るから』

『わかった』


 檜は今日で25歳。大学を卒業し、今は大学院生。

 瑠維は12歳。夏生まれ。

 やっと小学校の最高学年。まだ義務教育は終わらないけれど、確実に大人への階段を駆けあがっている。


『だから、今日は早めに帰ってくる。』

『初めてだね。君が、僕と外に出ようって言ったの。』

『そうだな』


 檜は小さく笑って、靴を履く。


『行ってくる。ちゃんと、学校に行けよ。』

『わかってるよ。大体、僕が学校をさぼった事なんて一度も無いだろ?』

『ははっ、そうだったな。じゃあ、いってきます。』

『……いってらっしゃい。』


 パタン、と静かに扉が閉められた。

 ただ今の時刻、午前七時。

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