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永久  作者: 愛埜
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1-2


 博士課程2年目。順調に進めば、後一年で博士号が取得できる。

 ここからは、彼が歩む事の出来なかった境地。


 見知った者たちは大学を卒業した者もいたし、瑠維と同じように院へと進学した者もいた。しかし、このご時世、博士号を取る者も取れる者も少ない。

 理系学生はただの学士では就職し難く、また、博士でも難しくなる。

 なので、大半が修士で院を卒業し、就職してしまうのだ。


 彼の足跡を、半ば追う様にして進んできた。

 その軌跡が途切れた今、一体何を思い何を考え進むのか。

 これからは、‘彼’を言い訳にせずに進む。

 自らの意思だけで。

 明日を歩いて行くことが出来るのか、否、歩いて行くしかない。


 言い訳する事をやっと止める。


 素直であることを演じていた子供は、我慢することを覚えた大人になった。

 天使であるふりをしていた餓鬼は、逃げる事を知った悪女となった。


 言い訳をすることが出来なくなった。


 彼を忘れることになると思っていた行動の全ては間違いなのだと、ようやく気がついた。

 今からでも遅くは無いだろうか。


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