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双子美少女姉妹の妹の方にTS転生してしまったわ  作者: はるお


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ペットショップで一期一会の出会い

私は今猛烈に悩んでいる。

私の部屋の水槽を海水魚水槽にするか、それともサンゴ水槽にするか。


ニシキヤッコ

餌付けが難しく、神経質で臆病なヤッコである。

海水魚の中でも上級者向けの飼育難易度を持つが、その体色の鮮やかさは群を抜き、トップクラスの鮮やかな体色が私を魅了してやまない。


まさかこの店にいるとは!

しかも人工餌にもう餌付いているなんて!

店員さんに餌を入れたら岩陰からスッとでてきてバクバク食べた後スッと岩陰戻っていった。

ニシキヤッコの餌付けが飼育の最難関の問題なので、既に人工餌に餌付いている場合、飼育難度は大きくさがる。

この一点物の極上ニシキヤッコとの出会いはまさに一期一会。

今、逃がしたら次はいつあるか分からない。


しかし、ニシキヤッコはサンゴを食べてしまううえ、この個体は15cmほどある。

幅100cm程度の水槽なら大きさとしては適しているが、サンゴを入れるには仕切りが必要となり、結果として水槽がやや窮屈になる。そのため、サンゴは諦めざるを得ない。


既に購入すると伝えているロングテンタクルアネモネというイソギンチャクに共生しているペアのカクレクマノミもいるしここは海水魚水槽として割り切った方がいいか。


須藤さんの家のお魚さんみたいに、広い水槽でのんびり飼うのが一番いい。


「舞さん。

 私、そろそろ家に帰りますわ。」

「分かった。」

小華さんとファミレスで夕食を食べた。

麻美さんの惚気話に出てきたので、一度食べてみたかったらしい。

ガチのお嬢様は本当に世間知らずだと思う。


そして、小華さんは食事中に姉さんから延々とピッピとサクの話を聞かされて、どうやら興味を持ったようだ。


家族と相談の上ではあるけれど、鳥派閥入りはほぼ確定。

共通の趣味というのは親しくなるうえで大きなプラスになるし、兄さんのこともあるから、これからはもう少し親密なお付き合いになりそうだ。


さて、ニシキヤッコを凝視し続ける。

私の中では購入は確定。

問題がないか、最後の状態を確認する。


「店員さん、このニシキヤッコは餌付いてる?」

若いお兄さんが店員に声をかけている。


「あ、このニシキは餌付いていますよ。」

「お、3万円くらいか。なら『私が買います!』」

危な!

目の前でかっ攫われるところだった。


「おいおい、俺が買うつもりだったんだから横取りするなよ。」

「いーえ!

 私が先に餌付いているか店員さんに確認しました」

チラッと店員さんを見る。


「はい、こちらのお客様が先です。」

ふふん。

悪いね。

他を当たってくれたまえ。


「チッ

 こんな子供の手に負える魚じゃないだろ。

 死なせるだけだから、やめとけやめとけ。」

失礼な奴だな。


「魚の状態もろくに確認せずに買おうとするニワカに言われたくない」


「ニ、ニワカだと、このガキ。」

沸点が低そうだな。

拳をギュッと握ったので、ちょっと注意したほうがいいか。

まぁ店員さんもいるし、暴力にはならないと思うが。


「ちょっ、お客様。

 喧嘩はご遠慮ください。」


「この子も連れて帰ります。

 よろしくお願いしますね。」

ニワカは放置して、さっさと精算してしまうほうが良さそうだ。

様子を見ていた別の店員さんが連れて帰る準備を始めたので、しばらく様子を見守る。


「ちょっと待てよ!

 お前のような経験のないガキじゃ、せっかくのニシキを死なせてしまう。

俺に譲れ。」

・・・

・・・

イラっとする奴だなこいつは。


「ほぅ。

 ニワカが何を偉そうに。

 帰って水槽の掃除でもしていろ。」


「だからニワカじゃねーよ!

 クソガキ!」

ほう、私の腕を掴んだな。

しかも少し痛いぞ。


「離してください。」

最期通牒を行う


「うるせぇ!」

店員さんはオロオロしていて、あまり守ってくれそうにない。

仕方ない。

学校で教えられているマニュアル通りの対応を実行する。

社会的に処す!


私はスッと防犯ブザーを取り出し『ポチ』と押す。


『ビービービー!』

けたたましくブザー音が響き渡る。


「こ、こいつ

 ブザー鳴らしやがった」

どうやら効いてるようだ。


そして、大きく息を吸う。

「キャーーー!

 誰か、助けてください!」

大声を上げて助けを呼ぶ。


「ちょ、違う!」

若い男が私の腕を離して逃走を試みようとした瞬間、宙を舞った。


「お嬢様!

 大丈夫ですか!」

工藤さんがやってきて、まさかの一本背負い。

この人、強いんだ。


「舞!」

 姉さんが血相を変えて駆け寄ってきた。

隣には小華さんの家のスーツ姿の男性がいる。

右手には鳥かごに入れる止まり木を手にしていた。


ガヤガヤと人が集まって来た。


「大丈夫ですの!?」

小華さんも血相を変えてやってきた。


「大丈夫。

 ちょっと揉めただけ。」

チラッと気を失っている若い男性に目をやる。


「え、えぇぇぇぇ!」

「ど、どうしたの?」

小華さんが手を口に当てて大声を上げた。

スーツ姿の男性も目を見開いて驚いていた。


「忠雅様‥‥」


忠雅様?

はて、どこかで聞いたことがある名前だな。




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