その4:疑問の解消
「なぁティア。何故光が此処に居るんだ?」
俺にしがみつき、匂いを嗅いでハァハァしている光を無視する。
朝っぱらから発情すんなよ、このド変態ブラコンが。
「多分、ですが。魔王様が召喚されたときに、魔王様の居た場所に転送用の魔力が少し残っていて、それに触れたから此方に来たのだと思います」
ということは、このブラコンは俺のあとを追い掛けていて、俺がいきなり消えたからその原因を探るために触れてしまった。ってことか。
「なぁティア。俺さ、今初めて疑問に思ったんだけど、何故俺が魔王なんだ?」
なんで今まで疑問に思わなかったんだろう? マンガとかなら真っ先に聞くことなのに。
「それは、魔王様が魔王様になるに相応しい魔力を持っているからです。魔力の質、量共に素晴らしい数値を示しましたし」
「俺は魔力なんて持ってないんだが? ……いや、元の世界に魔法なんてないんだが?」
「それは関係ありません。魔力は体の中に在るものですから。世界の魔法の有無はどうでもいいんです」
ふむ。それなら納得できなくはないな。
「じゃあ俺の魔力の質と量を教えてくれないか?数値化しているんだろ?」
「はい。魔王様の魔力の質は10、量は10,000です。質は十段階で区切られていて、量は成人の平均は100前後です」
おぉ! なんという主人公補正。INTとMPが異常だぜ。……他のステータスは知らないが。でも、身体能力が上がった気は全く無いからSTRとVIT、DEXそれにAGIは変わってないと思う。MENは本当に判らないな。INTが上がってるからMENも上がってても可笑しくないし、でもSTRとかは上がってないからMENも上がってないかもしれない。
今現在のステータスは
月闇静夜
Lv16(=年齢)
HP:149(150)
MP:582(100)
STR:70(72)
VIT:56(63)
INT:182(64)
MEN:??(63)
DEX:60(62)
AGI:65(62)
こんな感じ? 因みに()内は平均値な。
多分広範囲攻撃魔法を覚えてると思うから無双できるぞ。ボスも雑魚同然に蹴散らしてくれるな。「見ろ。人がゴミのようだ」と言いながらプレイするのをお薦めするゾ。
さて、二つの疑問が解消したわけだが……やることないんだよな、魔王って。
ん? そういえばやることないのに何故魔王がいるんだ?
俺はその疑問をティアに聞いてみた。
「それについては分かりません。昔から魔王様がいて、お亡くなりになられると新しい魔王様をまつりあげていましたので……」
でも魔王様が必要なんです。と続いた。
まぁ、とりあえずは元の世界に戻る方法を探すってことを方針に頑張りますか。