その34:登山準備
前の話が5年以上前とかマジかよ。
んでもって今更続き書いて投稿することもマジかよ。
「ドラゴン!?」
なにやら心踊る素敵ワードが俺の耳に飛び込んできた。
辺りを見回し、素敵ワードの発信者を探す。
「なあ、今ドラゴンがどうとか言わなかったか!?」
城の酒場でだべる飲んだくれのおっさん達に話し掛ける。
「ん? ああ、魔王様ですかい。ドラゴンに興味がおありで?」
「そうだ。で、ドラゴンについて話してくれないか?」
どうやら一組目で当たりを引いたらしい。
自分で食べる予定だった唐揚げを二人の間に置きながら椅子に座る。
「いやね、聞きかじっただけなんで大したことは知らないんですが……」
口では唐揚げは受け取れないと遠回しに言ってはいるが、手は口よりも早く唐揚げに伸びていた。
「どうやら山の方にドラゴンが来たか、そろそろ来るって話なんですよ」
ひょいぱくひょいぱくと次々に唐揚げを口に放り込むおっさん達。
「そうか。山の方にねぇ……」
そういえば山の方に行ったことが無かったな。と思い、だったら行くしかねぇ!って結論になるのは当然のことだろう。
おっさん達に感謝の言葉を告げ、頭の中で必要な物を挙げながら酒場を後にする。
「城周辺は温暖な気候と呼べるくらいだけど山の気温とかはどうなんだ?」
廊下を歩きながら一人呟く。
元居た世界でも山登りなんてしたことないし、そういう知識は持ってないから分からないのが悔やまれる。あとここには天気予報が無いしな。
どうしたものかと思案しながら歩いていると前方からクーが歩いてくるのが見えた。
向こうも俺を視認したらしく、とてとてと駆け足気味に近づいてきた。かわいい。
「……何か悩み事でもあるの?」
小首を傾げながら尋ねられた。
「ああ、ドラゴンが山の方に出ただか出るだかって話を聞いてな、これはこの機会を逃すわけにはいかねぇ、山に行くしかねぇ!って思ったんだが、山に関する知識が無くて何を用意すればいいのか分からなくて困ってたんだよ」
でだ、と続けてクーに何がいるのかを聞いてみた。
「……必要な物はボクが用意するから一緒に行っていい?」
翠の瞳をキラキラさせながら同行を願い出るクー。
知識不足な俺にとっては願ってもないことであると同時に山岳地帯の強めな魔物に一人で対処しなくて済むことも考えると拒否する選択肢なんて存在しないし、むしろこっちから頼むつもりだったことなので当然快諾する。
「なら頼む。一時間後に城門前に集合でも大丈夫か?」
「……大丈夫、任せて」
「なら必要な物を教えてくれ。俺も用意するから」
やる気がオーラとなって見えそうになるくらいにやる気満々な様子のクー。 これは頼りになるな。と確信しながらクーに言われた物を集めに歩き出す。
生活環境が変わったりPCが壊れてデータ消滅したりこれの存在そのものを忘れたりしてました。テヘッ☆
まあ今までこれの続きを期待してる人なんていないだろうから問題無いな!
てことで今後も不定期更新だし次話はいつになるのかわからんちんです。