その31:もうヤダ。何この妹
「…………」
「……うぅん」
「…………」
「……お兄ぃちゃん」
「…………」
「……えへへ」
「…………」
「……あ、ダメだよ」
「…………」
「……もう、お兄ちゃんのエッチ」
「…………」
「……だ、ダメ! そんなトコ触っちゃ!」
「…………」
「……あ、やっ、ダメェ」
「…………」
「……そ、そこは……あぁん」
「…………」
「……お兄ちゃんなら……いいよ」
「…………」
「ん、あ、お兄ちゃんのが挿――――ブツン!!
「……なぁ」
「……何?」
「コイツ一回ブッ飛ばしてきて良いよな?」
「……やっても意味無いと思うけど」
「だよなぁ」
クーがなんとなく創り上げた新しい魔法の実験の結果を一緒に見ていたんだが、クーが対象に選んだのが光だった。そして明らかに人選ミスだった訳だ。
「で、結局どんな魔法なんだ? その新しい魔法は。……まぁ大体の予想ってか答えは判ってるけど」
クーが「……新しく創った魔法の実験結果を一緒に見よう」と誘ってきたから着いてきたが、今までどんな魔法なのかを教えて貰っていなかった。だけどさっきも言ったが、大体どんな魔法なのか判った。
「何処かに設置して、一定時間の映像と音声を記録して後で記録した物を見ることが出来る魔法。こんな感じだろ?」
要するに防犯カメラ的な魔法。
「……うん。良く判ったね」
現代っ子をナメんなよ。防犯カメラが怖くて悪戯出来るかってんだ。
「元の世界に殆んど同じ様な物が在ったんだよ。勿論魔法じゃないぞ」
「……そうなんだ」
あら? 余り興味がおありでないご様子で。
「で、録ったこの映像はどうするんだ?」
ただ単純に気になった事を聞いただけだ。だが、クーは何を勘違いしたのか、
「………………ひょっとして欲しいの?」
と、変に間を空けてから答えた。
声を大にして高らかに宣言しよう。
「要らねぇよ!!」
何で血の繋がってる妹のヤバい姿の動画を欲しがらにゃあいかんのだ?
俺はシスコンじゃない――百歩譲ってシスコンだったとしても、妹を性的対象として見たことは一度足りとも無い――から、兄に嬉々として襲われてる夢を見ている妹のイタい寝言を延々と聞かされたくねぇよ。
……あのクネクネ具合が更に腹立たせてくれる。多分あの場に居たら腹に思いっきり膝をブチ込んでると思う。
「……どうするの?」
「…………何が?」
「……解ってる癖に」
いや、解ってるんだけどね。正直訊いて欲しく無かったよ。
「あー、えっと、その……まぁ、そうだな……。うん、何もしない。したくない。今すぐこの事を忘れたいから外の空気吸ってくる」
そうして俺は逃げ出した。
勇者を滅殺するとか、元の世界に戻るとか、神々と戦うといった目的がないから話が思い浮かばない。orz
どうしよう? 終わらせ方も思い付かないから終われない。でも、個人的にはまだ終わらせたくないんでヒィヒィ言いながら頑張ろうと思います。
あれ? 作文んんん!!?